 |
 |
■■■
■■
■ 別れ(女の場合)
愛しいアナタが流す涙が
ワタシの頬を熱く焦がす
巣立ちを目前にして
尻込みして震えている小雀のように
ワタシに縋り付くアナタ
そして涙とは裏腹に
厳しく巣立たせようとする
ワタシは母雀
本当は嬉かったの。
振り向きもせずに独り立ちする大人ぶった兄弟達よりも
何時までもワタシから離れられない
そんな小雀のようなアナタの存在が嬉しかったの。
話したいこと…たくさんあるのに…
どうしてか この口は堅く貝のように閉じてしまう
右手を握り締める…アナタの温もりも…
時を刻む秒針の音が鋭利なナイフとなって私を刻むの
残り少ない蝋を削るように
コツコツ…コツコツ…コツコツ…
あぁ…ワタシ…残り少ない時間をアナタ以外に使ってしまってる
昔から変わらない癖
でも アナタが笑って許してくれた癖
体が細かく細かく分解されて
この白い壁この白いタイルこの白いベットこの曇り空
…この暖かい両手に
全て吸い込まれそうな気分…
わかるかなぁ…わかるかなぁ…
アナタならわかってくれるよね
ワタシを一番知ってくれようとする
世界で一人だけのアナタなら
わかってくれるよね
ホント…ワガママな女でゴメンね
最初から最後まで
ワガママな女でゴメンね
でも
付き合ってくれて嬉しかった
アナタに会えてよかった
本当に…
「ありがとう」
2002年11月05日(火)
|
|
 |