へる(ぷ)の日記
へる(ぷ)



 別れ(男の場合)







白いベッドの上

処女雪のごとく

純粋で色白なキミがさらに白く

三日月の頬のように

か細く冷たいキミの横顔がさらに細く

ボクの心を焦りの鎖で縛り付ける

無情にも刻一刻と迫る

絶対的な別れを前にして

あまりにもボクは

脆弱で役立たずな

苦悩するたった一本の葦でしかなかった

ただひたすら

枯れ枝の様に痩せ細った

キミの冷たい手を握り締めながら

「愛している」と

キミに見せたことのない顔で弱弱しく呟いた

震えるボクの手を

精一杯のか弱い力で握り返し

嬉しそうな顔をして

「ありがとう」と囁きながらキミは






死んだ…







2002年11月04日(月)
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