メーコの芋ちゃん日記

2003年05月17日(土) 初検診

いよいよ、待ちに待った初検診の日が来た。
今日は、ダーリンも休みを取ってメーコに同行。
こんな時だけは、アメリカ嫌いのメーコも「いや〜っ、アメリカってホントにいいですねぇ〜」と、水野晴夫さんになってしまう。
何しろこちらでは、何処へ行くにも「夫婦一緒」が当たり前。 それに、「男性は入ってこないでよ」的な場所も女子トイレを除いてほとんど無いからして、女性用の下着専門店で男の人が一人で買い物している姿を見たって誰も「あの人アヤシイわね」とは思わない。 なのでダーリンも、「それが当たり前」の如く休みを取って同行してくれるつもりになったらしーのだが、そんなダーリンも産婦人科は初体験(ま、そう何度も経験されてたら嬉しくはないが)。 病院に来たところまでは良かったのだが、車を降りる段階になって「女の人ばっかりだったらどーしよう?」と、チョット尻込み。 「ダイジョーブですよ。 心配ないから早く来てくさい」と、手を引っ張ってドアを開けたら、正に「女の人ばっかり」。 メーコも一瞬「ヤバイ!」と思ったが、ダーリンが「ほら〜」と言葉を発する前に、「今日はたまたまですよ」と言い切り、中に連れ込んでしまった。 ・・・自分だって初めて来たくせに、「今日はたまたまです」と言い切ってしまう、「ママちゃん方の血」がなせるズーズーしさが、芋ちゃんには遺伝しないことをメーコは願う・・・。

中に入ってまずは受付。 事前に郵送されてきた問診票やら受付票を提出し、順番を待つ。
待合室を見回すと、「ここは産婦人科の待合室だからして、“多分”妊婦さんであろう」と思われる女性が数名。 なぜ「多分」なのかというと、みぃ〜んな超デブで、子供がいるからお腹が出ているのか単に太っているだけなのか識別不能なのだ。 メーコは一瞬、自分が間違ってエステサロンに来てしまったのではないかと不安になったが、名前を呼ばれて中に入ると、どーやらエステサロンではないらしかったので安心した(当たり前だってか?)。
とは言っても、メーコが想像していた「病院」という雰囲気からもほど遠い様子である。
チラッと見渡した限りだと、「ロの字」にぐるっと廊下があり、その廊下に沿って小さな部屋が点在し、どーやら名前を呼ばれた妊婦さんたちはそれぞれ個室に入って検診を受けるらしい。 個人のプライバシーを重んじるお国柄のせいかただ単にこの病院を作った人の好みなのかは分からんが、ともかく半信半疑のままメーコもその中の一室に通された。

部屋の中は、書類が山積みにされた大きな机が一つと椅子が2つ。一応壁に赤ちゃんの写真などは貼ってあるものの医療器具といったものは一切なく、「やっぱりここはエステのカウンセリングルームか??」と、再びギワクが浮かび上がる中、白衣のワンピースならぬピンクの上下に身を包んだおねーさん登場。 「ピンクの上下」がますますエステっぽいのだが、公私合わせたメーコの経験上、アメリカで日本のような白衣のワンピースを着た看護婦さんにはお目にかかったことがないので(断定はできないけど、多分存在しないと思われる)これにはさほど驚かず。 おねーさんは手短に自己紹介を済ますと、抱えてきたファイルに目を通しながら問診に入り、続いて検尿・採血をするようメーコに指示した。

検尿と採血が終わると、再び「エステのカウンセリングルームもどき」の部屋に戻され、今度は出産までの検診のスケジュールについての説明を受ける。
「次回はね、パップスメアーのテストをするわ。 それから・・・アナタは出産時年齢が35を超えるから、エーエフピーテストも受けた方がいいわね。あ、希望があればトリプルスクリーンも受けられるわよ。 それと・・・20週くらいでウルトラサウンドね。 あと、場合によってはアムニオセンティーセスもするかもしれないわ。」
と、おねーさんの口からは次から次へと魔界の呪文のような言葉が飛び出してきたのだが、全くもってメーコには理解不可能。
「アールスメーア」だったら知ってるぞ。オランダの有名な花市場だかんね。でも、どー考えても出産には関係なさそーだ。「エーエフピー?」AGF=味の素ギフトフーズなら分かるんだけど? それから何だ?「トリプルスクリーン?」 子供の頃大好きだった「トリプルファイター」の親戚だろうか? 「ウルトラ何とか」とか「何たらザウルス」も出てくるみたいだからそーかもしれないね。 ・・・あ、そう言えば「トリプルファイター」の始まりの方の曲の出だしは、どんなんだったっけ??

・・・と、まぁ〜ったく検査とは関係のないことでメーコが悩んでいるうちに、おねーさんは説明を終えてしまった。
「大体こんな感じだけど、何か質問はある?」と聞かれたが、「○○とは何ですか?」の「○○」の部分の魔界の呪文が繰り返せず、ついつい「いいえ、何もありません」と答えてしまった・・・。 世界をマタにかけていたツアコンも、4ヶ月過ぎれば「ただの日本人」なのである・・・。 くっそ〜。
その後おねーさんは、山ほどの雑誌をメーコに渡し、「できるだけ早い時期に読んでおいてね。 それじゃあ今日はこれでおしまい。 次の検診は2週間後だから、予約センターで予約を入れて帰ってね☆」と明るく言い残して部屋を出て行ってしまった。 
「え?? 検診は?? 変ちくりんな台に乗ったりとか、赤ちゃんの写真とか撮ったりしないの?? 本に書いてあった通り、ちゃ〜んとフレアーのスカートはいてきたのに??」と、メーコは呆気にとられてしまったが、仕方がないので言われた通り次の予約を取って帰ることにした。

待合室に戻ると、予想通り待ちくたびれたダーリンから「どうだった?どうだった?赤ちゃんの写真撮った?」と、矢継ぎ早の質問が浴びせられた。
「う〜ん。 ウルトラマンとかトリプルファイターとか出てくるみたいだけど良く分かんない。ともかく、2週間後にまた来て下さいって。 あとねー、この雑誌、値段がついてるから売り物みたいだけどタダでくれたよー。これも診察代に込まれてるのかねー? でもさー、今日いた女の人たち、妊娠前からあんなに太ってたのかなー?それとも妊娠してから太ったのかなー? フシギじゃなーい??」
・・・と、答えるメーコに注がれるダーリンの眼差しが、「オマエの思考回路の方がよっぽどフシギだぞ」と物語っていたことは言うまでもない・・・。

こうして、何一つ理解しないままメーコの初検診は終わったのであ〜る。
・・・こんなんでいいんかいな??と思いつつ2度目の検診へ☆


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