「彼の作品を読んで、私は30年後のホラー小説の未来を見たと感じた。彼の名はクライブ=バーカー」
とかってキングのおじさんが言ってますが。 「ヘルレイザー」(バーカー原作、脚本、監督作品) きっぱりはっきりグロでした! そりゃあもう、血しぶきビューの蛆がわさわさ! 始まって3分後に借りてきたのを激しく後悔。だってのっけから、とんがった鉤に皮膚がベリベリ引き裂かれて、裸の男が断末魔の悲鳴を上げるんですよ! さすがだ、バーカー! ヒューヒューv(←え?)
あらすじを簡単に説明すると、ヘルレイザーとは地獄への入口を開くパズルボックスのこと。開けた者は否応もなくグロテスクな迷宮世界に引きずり込まれ、そこで究極の苦痛と快楽を強制的に享受させられるという・・・。(ポジにはどう見ても苦痛でしかないような気がするんですが。) 冒頭で凄絶にスプラッタ解体シーンを繰り広げてくれた青年フランクの家に、ある日兄とその新妻が引越してくるところから物語は始まります。 どうやらその新妻、堅物の夫に飽き足らずフランクと愛人関係にあった模様・・・。 まあ、詳しい内容ははしょりますが、ホラー映画としては一級品の出来ではないかと! 観る者の生理的嫌悪感&潜在的恐怖を煽り立てる仕掛けがこれでもか!というほど組み込まれてあって、見終わった後はしばらく震えが止まりませんでした。 特に音が! 蛆の這う音や羽虫の耳障りな音、魔道士の登場するシーンでの鐘の音やオルゴールなど、音声だけでも一見(?)の価値あり。 話は文句なく怖いです。 倫理的にもちょっとどうかと思えるので、R18ぐらいで(^_^;) 勇気のある方、いかがでしょうか? この映画、続編が5まで出ているのですが、ポジはちょっと・・・しばらくは見る気になれません。 半年くらいたって、最初の衝撃が薄れる頃に2巻を借りてみようかと思います。
ポジのお目当ては、ヘルレイザーの魔道士ピンヘッド。 どんなにグロテスクだろうと吐きそうになろうと、彼が登場するまでは〜!と執念で見てました。 そして話の中盤、いよいよ魔道士登場! 魔道士は全部で4人(だったかな?)、いずれ劣らぬグロテクスクぶり! 「我は快楽の探求者」とか重々しく言ってますが、早い話が究極のマゾ! 顔中にピン突き刺してみたり、唇ぐさぐさ縫い合わせてみたり、ある意味パンク? それもなんとなくクールでかっこよく見えるのはポジの目が腐ってるからでしょうか・・・? 2巻では魔道士全員大活躍!の回らしいので、早く見たいような空恐ろしいような複雑な気分です(笑)
それはそうと、ヒロイン(=フランクの姪クリスティ)の恋人スティーブ。 ラスト近くでいきなり不条理世界に巻き込まれたにも関わらず、大して驚きもせず魔道士を撃退して、燃え盛る屋敷から脱出を図るその適応力の高さには脱帽です。 ヒロインもたくましいしな! ある意味ホラーの未来像?
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「女優霊」
「ヘルレイザー」で気持ち悪くなったにも関わらず、気がつけばまたホラーに手を伸ばしているあたり、相当病んでるポジです(^_^;) しっかし和製ホラーって最近のは相当進化してますよね。 外国映画にはない、じめじめと湿った、なまあたたかーい気配・・・・・・。 今まで見た和製ホラーで一番怖かったのは「黒い家」なんですが(大竹しのぶの演技が壮絶!)、「呪怨」も相当怖かった・・・。 前者が生きた人間の恐怖なら、後者は死者の怨みを描いた傑作。動機がわからないからまた怖い。 「女優霊」は後者だと思うんですが、途中まではけっこうじわじわと恐怖を盛り上げてきたのに、ラストがちょっと失敗じゃないかと。 白い服に髪の長い女の霊っていうのは、和製ホラーの伝統なのでしょうか。 女の顔は女優さんが顔をさらすより、あえて特殊処理でぼかした方が怖いと思うポジでした。 (「リング」や「呪怨」はこれで成功してるよなー。あ、「回路」もそうでしたね。)
「くだんの母」も映画化してくれないかなー。高橋克彦のホラー短編も意外と映像化されないですよね。不思議。
・・・そして気がつけば最近ホラー漬けの日常・・・・・・。 気分転換には最適なんですが、度を越すと鬱になるのであなどれません。 見すぎにはくれぐれも注意しましょう。(てそれはポジだけ?)
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