ポカポカと気持ちの良い一日。 極爆は一日中、会議室にこもっていた。 空調は程よく、スーツを着ていても快適な室温。 BGMは、ひたすらに続く資料説明の声。 極爆、これで眠くならない筈があろうか。 しかし、今行われているのは大事な会議。意識を失う訳には…いかない! 耐えろ、耐えるんだ!それなりに役割を与えられている身分で、気絶なんぞしている場合ではないのだ。 意識を…意識をつなぎとめろ。極爆! うとうと、ポカポカ、うとうと… 歯を食いしばり、眠気との果てしない死闘に明け暮れた一日であった。 で、議題は何だったっけ?
本日、テキパキと分厚い資料を仕分けしていると、 ずばしゅっ! と、指が切れた。 普段は何の変哲も無い繊維の塊だが、 ある条件を満たした場合、奴らは普段の温厚な仮面を脱ぎ捨て、 日本刀もかくやといわんばかりの切れ味を見せ付けるのだ。 …あ、いや、普通に日本刀で同じ行動をとれば、 すっとんころりんと指は掌と生き別れてしまう訳で… まあ、切れ味が良くなる、という話である。 ともかく、これまで幾度となく奴には痛い目をみせられている為、それなりに警戒はしているのだが、 その極爆の監視の目を盗み、隙をみては斬り付けていくのである。 しかし斬られたからといって、素早く睨みつけた所で、 既に奴は普段の温厚な姿を取り戻しており、怒るに怒れないのである。 暗殺の教科書の如き手際の良さ…奴こそ、まさに真のアサシンである。 おそるべし…紙!!
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