せきねしんいちの観劇&稽古日記
Diary INDEXpastwill


2006年04月12日(水) 富士見丘小学校演劇授業 「ミッシング・ハーフ」稽古

 朝から、富士見丘小学校。今日は、新六年生、第一回の演劇授業。扉座の体験教室だ。
 遅刻して途中から見学させてもらう。
 今日は歯科検診の日。保健室の前で小さな男の子がいるのに出くわす。目があったので、「おはようございます」と挨拶したら、小さな声で「演劇の人?」と聞かれた。「そうだよ。きみは何年生?」「三年生」「今日は歯科検診?」「うん」「虫歯あった?」「なかった」「よかったね!」とちょっとおしゃべり。
 体育館に6年生全員が集合。去年と十数人の違いのはずが、とっても少なくかんじる。そのうちに、これから彼らは育つんだと気がつく。
 卒業していった去年の6年生も、はじめはとってもちっちゃかった。一年でどんどん大きくなっていくんだなあと、これからの一年のことを考えた。
 扉座のみなさんは、茅野さん、田中さんに、横内さんまで来てくれて、プラス劇団員、研究生、十数人の大所帯。今年もお世話になる音響の青木さんまで、大人が総出で、子ども達に演劇のおもしろさを体験させてくれた。
 チームに分かれての「さよなら先生」。今年は、これまで以上にまとまりがよくてびっくり。みんな、とてもいい集中のしかたをしている。
 これまでの2年間の先輩の発表を見ているからだろうか。積極的にやってやろうという姿勢がたのもしい。ただ、「上手にやろう」とがんばっている子がずいぶんいて、そのことよりも、自分らしく、その場にいて言葉を発していってくれた方がいいのになあと思うことも。
 それでもやっぱり、今年もまた泣かされてしまう。青木さんの絶妙な効果音と音楽の入り方と、シンプルな別れの場面のセリフ。初めて見る子ども達が、芝居とかなんとか言う前に、場面の子ども達そのものに見えてしまう。
 去年は、朴訥だけどていねいに言葉を発している子供たちに心を打たれた記憶があるのだけれど、今年は、彼らにきっちり向き合っている扉座の俳優さんたちにも感動した。
 場面は駅のホーム。下手側が線路。上手側から走り込んできた子ども達に向き合って立つ先生は、子ども達のいきおいによっては、客席側から見ている僕たちにまるっきり背中を向けることになる。
 芝居しようと思う役者は、つい、客席を向きがちだけれども、今日の扉座のみなさんは、そんなこと関係なく、客席に背中を向けて、子ども達に向き合ってくれていた。背中しか見えなくても、僕たちには、先生を見ている子ども達の顔がよく見える。それで全然いいんだ。俳優さんたちの背中を見ながら、観客の子ども達は何を感じただろう。
 最後の挨拶で青井さんは、「上手な学芸会」になってしまうことへの心配を話していた。僕も、今から、上手にいいものをと目指すより、なんだかわからないけど、みんなで一生懸命になれるものを、楽しく作っていきたいと思う。今年のめやすにしたいと思うことがなんとなく見えてきたような気分。
 給食をいただきながら、今日の感想を話し合い、これからの予定を確認する。今年は劇作家協会が関わる三年間の計画のまとめの年。どうまとめていくか、来年度のことも考えていかなくてはいけない。そのことを中心に、一度話し合いを持ちましょうということになった。
 駅までの道を扉座のみなさんと歩き、横内さん、篠原さんと協会の打ち合わせ。「今年も始まったねえ」と言い合う。

 稽古は、昨日の続き、5場と6場から。ていねいに組み立てていく。
 今日も大門さんが、差し入れの牛スジと煮たまごをもってきてくれる。こんにゃくとちくわも入ってる。ダイエットにもなるし、コラーゲンもいっぱい。古漬けのきゅうりと大根にショウガをあえたもの、スナックえんどうを明太マヨネーズであえたものも一緒に。おいしくいただく。ごちそうさまです。
 休憩のあと、通し稽古。とにかく通してみようということで。
 スタッフのみなさんに見守られながらの初めての通し。
 今日のところは1時間50分。もう少し短くなるはずだ。問題点もいろいろ見えてきた。
 稽古の後、スタッフのうちあわせ。照明、音響を中心に。
 帰り、見学に来てくれた小林くん、音響の鈴木さん、クニオさんと駅まで。鈴木さんは、扉座の研究所の卒業公演「LOVE LOVE LOVE 」の音響をやっていた方。今日の授業の扉座のみなさんの話でもりあがる。


せきねしんいち |MAILHomePage

My追加