せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2006年03月23日(木) 「上海リル」

 劇中で使う音楽のことを考えている。何もなしというのは、特殊な緊張感を観客に強いてしまうような気がして、一曲だけ(今のところ)、ほんの少しだけ、音楽を使おうと思っている。
 曲は、「上海リル」。「上海帰りのリル」じゃなくて。
 ずっと昔、芝居を始めた頃に親しかった、GHQリズムシスターズというグループが、この曲や、「桑港のチャイナタウン」「支那の夜」「夢淡き東京」や「河童ブギウギ」なんかを、すっきりとしたアレンジで歌っていた。
 その頃から、この曲の持っているエキゾチックな雰囲気が大好きだった。
 もともとは映画音楽だったこの曲を、1940年の上海のムードを出すために使いたい。音源は、これから探そうと思う。
 「ミッシング・ハーフ」の主人公、川野万里江が、実は「上海リル」本人という話も考えたのだけれど、さすがにそれは嘘が破綻してしまいそうで、却下。
 何種類もある歌詞の中で、僕が好きなのはこんな詞だ。うろおぼえなので実は大間違いかもしれない。実際に使うのは、歌詞のないバンドが演奏しているものの予定です。

  霧は海に落ちて 街に夜が来れば
  赤い口 あだな姿 歌うは上海リル
  恋の街よ上海 流れ来るメロディ
  高らかに口ずさめば 遠くへ響く
  街の女王 洒落たリル 踊るよ
  輝ける芥子の花の 粋なリル
  懐かしき面影 素晴らしきはリル
  つぶらな黒い瞳 うるわし上海リル


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