せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2006年02月10日(金) 古い資料

 今日も遅くまで仕事。今朝から読み始めた資料の文庫本に、フライングステージの昔の公演案内のDMの文面がはさまっていた。第7回公演、初めて池袋演劇祭に参加した芝居。
 その頃、僕は翌年上演した「美女と野獣」のもとになる話をずっと考えていて、戦前の映画関係の本をいっぱい読んでいた。
 別の芝居に昇華してしまって、すっかり忘れていたのだけれど、今回の「ミッシング・ハーフ」は、そのとき読んであれこれ考えたことを、もう一度、そのままの形で書いてみることになったのだと今さらながら、気がつく。
 ただ、そのままではなくて、一昨年やった「贋作・毛皮のマリー」の女形俳優が、サイレントからトーキーへ映画が移行するなか、声のために映画界を追われるというお話も今度の「ミッシング・ハーフ」には入っている。
 ただ、「女の声」と「クローズアップ」のために、女のカラダを手に入れようとするというのは、新たな設定だ。
 資料を読んでいると、日本にも、そんな苦労をした人が、きっといたんじゃないかと思えてくる。その人が見た映画は? 読んだ新聞には何が書いてあったんだろう? そんなことを知っておきたくて、資料を読んでいる。


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