せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2005年08月16日(火) 「猫のヒゲのしくみ」稽古

 ヒゲをそった。「二人でお茶を TEA FOR TWO」以来だから5カ月ぶりになる。土曜の写真撮影までは生やしておこうかと迷ったのだけれど、ヒゲヅラのまま女装の役をやるのは、僕もめんどくさいし、まわりにも迷惑だと思ったので。ついでに爪もみがいてしまう。
 この間、テレビでセミがさなぎから抜け出して成虫になっていくようす(羽化っていうんだっけ?)を見た。僕にとっての稽古の時間は、この「さなぎの時間」だなあと思う。
 蝶もセミもカブト虫も、あの固いさなぎのなかで、一体どんなふうになってるのか、それまでとは全然違った形になって、新しく生まれてくる。
 どうなってるのかわからないけど、とにかくカラダを変えて、新しく生まれる。僕もヒゲを剃って、女装に慣れて、普段から、歩き方やしゃべり方が微妙に変わってきて、新しい人物のカラダに少しずつなっていく。女性や女装の役をやるとき、僕の一番大きな変化は、カラダの重心が上がることだ。ぐだっと落ち着いてるんじゃなく、少しだけ背筋が伸びる、そんなかんじ。

 昼間、地震。またかというかんじ。これ以上大きく揺れたら、逃げようと思いながら、何もしない。そのまんまゆれはフェードアウト。こういう落ち着きがきっと命取りになったりするんだろうなと思いながら、自分にとっての「これはやばい!」ってどのくらいなんだろかと考える。それって動物的な勘なんだろうか。そんな勘が自分にあるかどうかはずいぶん心許ないけど、なんだかそんなものをあてにしてしまっている。うちにいる唯一の動物の猫は、地震のあと、しばらく経って、外からのんきに帰ってきた。

 稽古2日目
 初めての稽古場で迷わないかドキドキしながらたどりつく。僕と同じように、おそるおそる歩いているワンダーズの土井さんを発見。入り口で合流する。
 読み合わせということだったので、カラダを動かす用意はしていなかったのだけれど、荒らく立ちながら読んでいくということに。この場面に誰が出ているのか、どんな場面なのかを理解するには、こっちの方がとってもわかりやすい。
 まず、名前鬼ごっこを。役名と、役者さんそれぞれのお名前の両方で。ルールにも慣れず、初めての人たちとやりとりすることにも慣れなくて、あっというまにいっぱいいっぱいになる。それでも、何分かするうちにどんどん楽しくなってくる。汗だくになりながら、みんなとの距離も自然に近くなった気がする。
 立ちながらの読み合わせ。昨日の座ったままとは、全然違うことが、当たり前だけどわかってくる。
 誰にしゃべってるのか、どうきいているのかなど。確認することがいっぱい。もちろん、芝居をうめていかなくてはいけないので、課題もいっぱい。
 とにかく動くことが目標になったので、初めてのみなさんと、打ち合わせもなしに、いろんなことをどんどんやる。とってもおもしろい。
 無言のときの視線のやりとりや、ただ立っているときでさえ、自分のことも考えながら、人のこともいろいろわかってくる。
 ひととおりを通して、頭に戻ったところで、今日はここまで。二日目にして、なんて中身の濃い稽古だったんだろう。
 帰りは、みんなで電車で帰ってくる。今日も楽しいおしゃべり。


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