せきねしんいちの観劇&稽古日記
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2005年08月02日(火) 「イラクの『今』を見る、聞く、話す」

 「あきらめない、夏 2005 イラクの今を見る聞く話す」。今回は、本番直後、そして、リーディングの出演者ということで、事前準備や表方のお手伝いも何もできなくて申し訳ないまま、会場へ。
 楽屋で、出演者の高橋長英さん、根岸季衣さん、楠侑子さんと、軽く読み合わせ。篠原さんが構成した今回の台本は、「殺す側」に立っての「なぜ人は人を殺すのか」についてのものだ。
 元々出演者は3人だけだったのだけれど、篠原さんから連絡をもらって、僕も読ませてもらうことになった。いただいた台本を読んで、涙が出た。こんなことはひさしぶりだ。
 舞台の仕込みが終了したところで、場当たり。全体で15分ほどのリーディングだけれど、全部をやるには、時間が足りないあわただしさ。
 有馬稲子さんの朗読から始まる。「イラク戦争をもう一度考えてみよう」という呼びかけ。さすがの貫禄。
 続いて、今日のゲスト、マジド・ガウード・ドレイミさんの講演。イラクの今についての話が興味深い。
 自衛隊は、「日本軍」と認識されていて、もはや、サマワの人たちは人道援助を期待していないこと。サマワが「放射能の墓場」と呼ばれるほど、高濃度の放射能に汚染されていること。「あなたたちは、彼らのためにも、すぐ日本に呼び戻して、健康診断を受けさせなくてはいけない」と言われる。もっともなことばかり。
 アメリカの侵略に協力する形での自衛隊の派兵に反対するというスタンスから、自衛隊員ひとりひとりの命を守るためにも、今すぐ撤退しなくてはいけないという運動が必要なんだと思った。
 続いて、ジャーナリストの平田伊都子さんの講演、一昨年のファルージャ陥落後の写真と昨年10月のファルージャ総攻撃直後の映像がビデオで流される。
 街が完全に崩壊していることにショックを受ける。その静けさにも。無人の街のなか、本来なら活気のあったビデオ店の窓に女性がもたれかかって亡くなっている。
 そんな中、屈託なく遊んでいる子どもたち。見捨てられた戦車。高い放射能汚染を示す外がーカウンター。イラクの人たちのくらしは、めちゃくちゃになってしまっている。
 最後に、高橋長英さん、根岸さん、楠侑子さんと一緒に、リーディング。篠原さんの「殺す側にたった」言葉は、今までのリーディングであつかったことのないもの。
 「人は人を殺したくないのだ」という言葉が印象的。その「人」がなぜ、戦争で人を殺しても平気になるのか?という問いかけ。
 4人だけの出演者というのは、これまでで一番少ない構成かもしれない。急遽声をかけていただいて、感謝だ。高橋長英さんと、米海兵隊の上官と下士官のやりとりをする。今までのリーディングで一番緊張した。
 終演後、打ち上げ。一昨日打ち上げできた「庄屋」に今日も。イスラム教徒のマジドさんは、居酒屋だいじょぶなの?と思ったのだけれど、彼は、お水を飲んで、鶏肉を食べて、みんなで歓談したのち、明日朝からのテレビ出演にそなえて早くに帰っていった。
 出演者枠で先に移動してしまって、来てくれたいろんな方に会うことができず申し訳なかった。ご来場いただいたみなさん、どうもありがとうございました。


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