せきねしんいちの観劇&稽古日記
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| 2005年01月17日(月) |
富士見丘小学校演劇授業 ワークショップ1日目 |
今日も朝から富士見丘小学校へ。 駅で、熊本の劇団きららの池田さんたちと合流。今日は見学していただくことに。 田中さんがお休みなので、歌の練習の前のウォームアップのためのゲームを僕がしきることになった。 二人で手をつないで、ひっぱりあってバランスをとる、Vの字になってという、前にやった遊びを今日も。二人組や三人組があちこちでできて、後半は、音楽室にいる全部のチームがいっせいにきまるというのをやってみる。男の子たちは無謀な「10人一度」に挑戦して、それが結構うまくいったりして、でも、あまりに場所をとってしまったので、女子がやる場所がなくなってとまどったり、とにかくわらわらする。 西野さんの歌の練習。先週やった1番のおさらいをして、みんながちゃんとおぼえていることに驚く。西野さんも。 その後、2番、3番を練習して、これもすぐにできてしまう。 照れがなく歌えてしまえる女子の方が、男子の何倍も声が出ている。 途中で、西野さんが、ピアノの前に男子を集めて、男子だけの練習をはじめる。 「声変わりしてる子は、無理しない方がいいよ」と、話しはじめたら、それまで歌ってはいるんだけど、どこかざわざわしていた男の子たちが真剣に話を聞き始めた。お休み状態になっている女子が今度はちょっとざわざわしてきた。そうしたら、一番ざわざわしてると言ってもいいくらいのダイテツくんが、女子に「うるさいよ!」とわざわざ言いにいった。びっくりした。男子はそれ以降、それまでよりも、いい集中のしかたをするようになったような気がする。 朝から3時間連続の音楽の授業。途中の休み時間には、ちっとも休まないで、みんなして暴れている。大人と子供では、「休憩」の意味が違うんだ。 3時間目の終わりに、先生方に聞いてもらう。西野さんが何度も言っている「お客さんは初めて聞くんだよ。だから、ちゃんと歌おう」という言葉の意味が伝わったと思う。 いい歌だ。青井さんの歌詞も、西野さんの曲もとってもいい。 大人はほろっとしてしまう。子供はどうなんだろう? 彼らが大人になったとき、なつかしく思いだして、歌ってくれるといい、そんな歌だ。
授業の後、先生方とうち合わせ。 今回、初めて図工の先生にお会いする。舞台に飾るオブジェについての相談。 毎回来るたびに廊下に貼ってある子供達の絵のすばらしさにぼくらはびっくりしていた。 6年生が書いたスニーカーの絵。そのスニーカーが語ってる言葉も書いてある。子供達はほんとにいい言葉をそこに描き出していた。このスニーカーの絵と言葉が使えないだろうかという話もしてみる。
午後からのワークショップのため、僕と篠原さんは、大急ぎで北千住に向かう。 ぎりぎりの時間に滑り込み、受付をすます。 僕は俳優コース、篠原さんは演出家コース。 講師のロジャー・リーズさん。イギリスのロイヤル・シェイクスピア・カンパニーにいたベテランの俳優さん。 視聴覚室の半分に客席が組んであって、半分は何もない空間、舞台。 はじめは、みんなが客席に座って、今回の12日間にわたるワークショップの概略についての説明を、演出家協会のみなさんと、ロジャーから。 続いて、俳優コースの面々は、舞台に輪になって座り、簡単なシアターゲーム。 今回のワークショップは、演技全般ということではなく、シェイクスピアを中心にした演技の研究。 膨大な課題についてのレクチャーを順番に。その時々にいろんな人が出て読んだり、みんなで読んだり。初めて会う人たちの個性がとってもおもしろい。僕がさぐってるように、みんなもさぐってる。「これがもう芝居だって気がしてくる」と篠原さんは言っていた。 正直、僕はあがってた。後半になって、ようやく落ち着いたんじゃないかと思う。 明日までに、ソネットの18番と自分が選んだ独白を覚えてくるようにという宿題。 「精読しておくように」という事前の連絡は、「覚えておくように」っていうことだったんだ、やっぱり。 6時までそれは中身の濃い時間が過ぎて、今日はおしまい。 帰りに、篠原さんの知り合いの山本くんと三人で食事。僕と篠原さんは、お昼食べる時間がなくて腹ぺこだったので。 山本くんは劇作家で、性同一性障害についての芝居を書いている。いろいろ話を聞き、思ったことをどんどん言わせてもらった。ちょっと言い過ぎたかもとやや反省。 話している間に、篠原さんに鶴屋南北戯曲賞の選考結果の連絡がはいる。新国立に書いた「ヒトノカケラ」が候補作。受賞は坂手洋二さんの「だるまさんがころんだ」だそう。「約束」の初日直前に見た「ヒトノカケラ」が、どれだけ僕を奮い立たせたかということを、初めて篠原さんに話す。「僕も僕にしか書けないものを書くんだって思った」と。
帰りの電車の中で、全く手をつけていないソネットの18番を覚える。 駅に着く頃には、なんとかなった。自転車に乗りながら、暗唱できるようになって、ほっとする。
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