金色の夢を、ずっと見てる

2007年02月25日(日) 新品だったらまだマシだったけど。

突然ですが、次郎君の親戚の叔母さんがいます。仮に市子叔母さんとしましょう。

実は私、この人が少々苦手。悪い人ではないのだけど、とにかく世話好きでおしゃべり好きでけたたましい人なんですよ。同じ事を言葉を変えながら何度もしつこく言うし、こっちのリアクションなんて気にせずしゃべり倒すし。

で、この方、ちょっと前まで和裁の仕事をしてたそうで、
「キレイな反物があるから、ユウちゃんの七五三の着物を縫ってあげるわね」
と言ってたそうなんですね。お義母さんからそれを聞いて、一瞬固まったものの、お義母さんの話だと
「藍色地に刺繍のキレイな生地」
だったそうなので、だったらいいか〜・・・まぁ確かに買うと高いし、新品を作ってもらえるのならまぁいっか、と思ってたのですよ。


ところが。


昨日、お義母さんから電話があり、
「明日、市子おばさん達がそっちに行くかもしれないわ」
と。
「なんかねぇ、親戚の所から、ユウちゃんの七五三用の着物をもらったんだって。で、明日うちに遊びに来るついでに、そっちに寄って渡してこようかなって言ってたわよ」


・・・・ちょっと話が違わないか?


と思いつつも、11時過ぎに来るというので、今日、仕方なく待ってたんです。

11時半過ぎに、市子叔母さん夫婦がいらっしゃいました。着物を頂くのならさすがに玄関先でってわけにもいくまい、と家の中へ。

問題の着物、登場。

出しながら、叔母さんが話してくれます。
「知り合いのうちからもらったんだけどね〜、どうせ2回ぐらいしか着ないでしょ?だったらわざわざ買うのももったいないじゃない。本当なら、お宮参りの時にも巻いて、それを初節句の時に本人にマネだけでも着せて写真を撮るのよ。だからとりあえず、今度の節句の時に使えるように、肩の所だけちょっと詰めてきたわ。七五三で着る時にはまたサイズ合わせてあげるから」

えーと、熊本だけの風習みたいですが、熊本では2歳で『髪置き』3歳で『紐解き』と言って、2歳と3歳と2年続けて七五三をやるんですよ。


確かに、2回しか着ないのに気張って高い着物を買ってやる必要はないかな〜とは思ってました。

だからってさぁ・・・・・




何が楽しくて、初めての子供の七五三にどこの誰の物かもわからないお古を着せなきゃいけないわけ?



しかもそれが、好みじゃない。

赤地に鶴とか御所車とか、お目出度いデザインだなって事はわかります。でも全体的になんとなく古いし、よく見たらシミとかもあるし、裏地の方なんてよく見なくてもわかるぐらいの汚れがあるじゃないですか。


それも、例えば義妹が使った物を大事にしまってたのよ、とお義母さんが出してきてくれたりしたのなら、私だって我慢して受け取りますよ。親戚の○○ちゃんが着た物なんだけど、とかだったらまだわかりますよ。


でも、市子叔母さんの知り合いったって私達にとっては全然知らない人だし、そもそも、なんでユウの七五三にそこが口出ししてくるわけ?あなた、次郎君の叔母さんですよね?ユウから見たら、大叔母さんてやつですよね?普通は口を出してくる位置じゃないよね?子供の七五三の着物ぐらい選びたいだろうなーとか、そういう事は思いつかないわけ?


・・・・と私がなんかビミョーな気分になっているうちに、叔母さんは勝手にその着物をユウに着せ掛けて
「あら〜ユウちゃん、赤が似合うわね〜」
なんて楽しそうに話しかけてます。

ちなみにユウは、見慣れないおじさんとおばさんが突然現れてごちゃごちゃ言ってるので、すっかり固まっちゃって涙目です。


気がついたら、『笑っていいとも!増刊号』が終わってたので、何気なく『アッコにおまかせ』にチャンネルを替えたら、いつのまにかコタツに寝転んでくつろぎまくってテレビを見てた叔父さんが言いました。
「NHKにして。ニュースがあるから」






ここはお前の家か!?あぁん!?



と軽くムカつきつつもそう言うわけにもいかず、黙ってチャンネルをNHKへ。


それから一通りユウに話しかけたり遊んだりして、30分ほど経ったところでようやく
「じゃぁ(義実家に)行こうかね」
と帰ってくれました。


なんつーか・・・・



好意なんだろうな〜とは思うんですよ。買えば高いから、どうせ2回しか着ないから、だったらわざわざ新品を用意するのももったいないよね・・・・って思うのはわかります。

でもだからって、知りもしない人のお下がり、しかも全然好みじゃない物を着せるぐらいだったら、安物でもいいから自分達が気に入ったかわいいやつを着せてやりたいと思うのはワガママですか!?

好意でもらってきてくれたっていうんなら、なんで事前に一言聞いてくれないんだろう。
「知り合いで着物をくれるって人がいるんだけど」
って言ってもらえれば
「わーありがとうございます、じゃぁとりあえず見てから決めますね」
ぐらいの事は言えるじゃないか。なんでいきなり何の前触れもなく勝手にもらってきて、恩着せがましく
「もらってきてあげたわよ」
なんて押し付けられなきゃいけないの?


この叔母さんは今までにも、何の事前連絡もなくいきなり中古のマットレスを2枚持ってきたりとか、こんなん一般家庭で使うか!?っていうようなステーキ皿(ファミレスでハンバーグやステーキが乗って出てくる、板の上に鉄板が乗ってるあの皿。しかも軽く20年ぐらいは押入れの奥で眠ってたんじゃないかって感じの古〜い箱)を義父に預けてうちに寄越したり、どう見ても5年以上は間違いなく使ってありますよねって感じの蚊取りマットの本体と、開封済みで
「1枚だけしか使ってないから、まだ60枚近くあるわよ」
っていう蚊取りマットをくれたりと、
「好意なのかもしれないけど、なんかどう見ても要らないものを押し付けられてるような気がするんだけど!?」
とイライラさせられる事が何度もあってるんですよ。


このご夫婦、ちょっと前まで関東に住んでらしたんですよ。叔父さんの定年退職をきっかけに地元に帰ってきたそうなんですが、やっぱり長く住んでた分あっちの方が住み良いし、息子夫婦も関東にいてこっちに帰ってくる様子はないし、そこにはユウより1ヶ月早く産まれた孫もいてあんまり合えないのが寂しいしで、やっぱりこっちの家は処分して関東に帰ろうかな〜なんて話も出てるらしいんですね。


来年、ユウが『髪置き』を迎えるまでに関東に戻ってくれないかな〜と、ひそかに祈ってます。


とりあえず、今日頂いた着物は、初節句の宴会の時は
「あ、すいません〜ん!家に忘れてきちゃいました〜」
とすっとぼけて写真は撮らずに済ませて、来年の『髪置き』の準備をする段階で
「1年間しまってて出してみたら、なんか去年はなかったシミができてて・・・・・多分、もとからついてたシミが時間が経って浮き出てきちゃったんじゃないですかねぇ。ちょっとせっかくの七五三に着せるにはかわいそうな状態になっちゃってるので・・・・」
と言い訳して着せないつもりです。必要とあらば、わざとシミをつけるぐらいの小細工も辞さない覚悟。もちろん、断る時は次郎君に上手いこと言ってもらう予定。


ユウにとって祖父母に当たる義両親やうちの両親ならともかく、ただの次郎君の叔母さんに過ぎない人達に七五三にまで口出ししてほしくありません。いくら好意だとしても、正直ありがた迷惑、余計なお世話なんです。


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咲良 [MAIL]

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