金色の夢を、ずっと見てる

2006年06月19日(月) 入院ドキュメント

さて、本日は産後の入院中の話など。

産後の入院は、出産した当日を含めて1週間。経産婦さんだとこれが1日短くなるらしいです。



まずは出産当日・6月1日。

最初に病院にやってきたのは義両親でした。お義母さんは夜働いて昼間寝てるので、来るとしたら翌日とかだろうと思ってたのですが(そしてお義母さん自身もそのつもりだったらしいのだけど)、むしろお義母さんよりも盛り上がっちゃったお義父さんによって連れて来られたそうです(苦笑)生後3時間ぐらいの孫の顔を見て、
「咲良ちゃんも疲れてるだろうから」
と10分もせずに帰っていきました。

そして夕方には私のお母さんと妹。お父さんは夜まで仕事のため面会時間に間に合わず。


それにしても、産まれたての赤ちゃんって・・・・・・みんなそうだというわけではないのかもしれないが、寝顔が土偶に似てると思うのは私だけ?(苦笑)



6月2日(金)

午前中、赤ちゃんはお風呂のため看護師さんに連れて行かれる。そしたらその間にお父さんが来ちゃった。仕事に行く前に孫の顔を見ていこうと思ったらしいんだけど、これがなかなか帰ってこない(笑)そろそろ行かないと間に合わないんだけど・・・とソワソワし始めたあたりでようやくユウが帰ってきました。待ち時間40分、面会時間10分。でも初めての孫を抱っこできて満足したようです。

会陰や産道の縫合をしなかった人は産後24時間経ったらシャワーを浴びて良いそうで(縫合した人は3日ぐらいダメなんだって)、午後になると看護師さんから
「シャワーいいですよ」
と許可が出る。お母さんにシャンプーとリンスを持ってきてもらってからにしよう、と待ってたら結局行き損ねちゃった。

縫合はしなかったものの若干の傷はあったので、これがトイレに行くたびに沁みる・・・・(;;)円座なしじゃ座れないし。あと、産んだからってすぐにお腹がぺたんこになるわけじゃないんですね。じつはまだ入ってるんじゃないの?って感じですよ。



6月3日(土)

産後初の体重測定。産前に比べると・・・・・お、4kg減。


・・・・・・・・・それって、きっちり出した分(ユウの体重+胎盤+羊水&血液)しか減ってないじゃん。残りは全部私の体に付いてるわけか!?

午前中、ユウがお風呂に連れて行かれてる間に私も産後初のシャワーに行く。そしたらボディソープだけじゃなくてシャンプーとリンスもシャワー室にあったよ・・・・。だったらお母さんが持ってきてくれるのを待たずに行っても良かったじゃん・・・・。



6月4日(日)

怒涛の面会ラッシュ日。

と言うのも、この病院では
『母体の体力回復のため、産後3日間は家族以外の面会は御遠慮ください』
って事になってるんですね。しかも看護師さんの
「でも、自分の両親ならともかく、お姑さんやお舅さんが来てる所で平気で授乳できるお母さんってあまりいないんですよ。だから旦那さんに協力してもらって、3日間は旦那さん以外の面会は禁止って事にしておいた方が良いですよ」
というアドバイスに従って次郎君がうまいこと義両親に言ってくれたから、(初日はともかく)本当に義両親は3日待ってくれたんです。次郎君はもちろん、私の家族はほぼ毎日来てましたけどね。

しかしその結果、その“3日間”が過ぎたこの日曜日に面会が集中してしまったんです(--;


まずは妹でした。デパートでやってた『北海道物産展』に行ってきて、リクエストしておいた富良野デリスのミルクプリンとかいろいろ買ってきてくれました。ロイズのチョコがけポテチもおいしかった。しかしまぁ妹は初日から来てたのでノーカウントとして(笑)

しばらくして、最初にやってきたのは大学時代の友達・ミナ。ほんの何日か前に一緒にランチしたんだよね。産まれたよとメールしたら
「え、でもついこないだ会ったよね!?」
とビックリしたらしい。そりゃそうだよな。お祝いに布製の子供用ボーリングのおもちゃとスタイ(よだれ掛け)のセットをくれました。

ところが、ミナが来てほんの10分後。またノックの音が。入ってきたのは・・・・・・あ、次郎君のイトコのアイさんとそのご主人、そして1歳半の双子のお嬢ちゃん達・・・・・・・・・・ともう1人、高校生ぐらいの女の子。誰?

新たなお客さんの出現に、ミナは気を使って入れ替わりに退場。あぁぁぁごめん!まだちょっとしかしゃべってないのに!!(泣)

アイさん一家とは親戚関係の行事などでもう何度も顔を合わせてるんで、お馴染みといえばお馴染みなんだけど・・・・・・普通、イトコの子供ってわざわざ病院にいる間に(つまり生後そこ何日かの間に)見に行く?出産した本人がイトコってんならわかるけど、今回の場合はアイさんから見たら“イトコの奥さん”の出産なわけだし・・・・・・。すごく親戚付き合いが密なのか、アイさん達がよほどヒマなのかだよなぁ。(次郎君いわく、両方らしいけど)

まぁ次郎君側の親戚ではユウにとって唯一“年の近い同性の親戚”がいるおうちになるので、やっぱ仲良くしておいた方がいいよなぁ。アイさんが次郎君のイトコだから、そこの双子ちゃんとうちのユウはハトコになるわけですよ。親戚としては結構遠いんだけど、住んでる所が近いせいか会う回数は多くなりそう。しかもアイさんは自分の子供と年の近い親戚が産まれたのが嬉しいようで、いろいろ赤ちゃん用品とかを譲ってもらえる予定なのだ。


気になったのは、一緒に来てた高校生ぐらいの女の子。聞かなかった私も悪いのかもしれないけど、結局紹介してくれなかったので誰だったのかわからないんだよ。後で次郎君に聞いたら、アイさんのお兄さんであるヒロさんとこの長女じゃないかという話。ヒロさんにも、その奥さんであるユキコさんにも私は面識があるんだから、なおのことちゃんと紹介してくれたらよかったのに・・・・・っていうか、普通は初対面の人間を連れてお見舞いには行かないだろうし、もし連れてくるならちゃんと紹介するよな?


アイさん一家(+謎の女の子)が帰ってしばらくしたら、やはり大学時代の友達・キョーコちゃんが来ました。さっきミナも来てくれたんだよ〜なんて話す。お祝いにかわいい帽子とミトンをもらいました。

夕方近くになって、ミヅキとチビ1号(もうすぐ6歳)が登場。子供達は置いて、旦那のショージさんと一緒に来ると聞いてたのであれ?と思い聞いてみると
「車の中で2号(4歳)が寝ちゃったから、車で留守番してる」
との事。あらまぁ。

最初は、子供を預けて夫婦2人で来るつもりだったんだけど、たまたま夜にミヅキの弟君夫婦の家に行く用事が入ったんだって。だったら、まぁ2人いるんだから子供達も連れて病院に行っても大丈夫だろう・・・・と一家4人で来ようとしたら、途中で2号が寝ちゃったと(^^;
「ケーキとかよりこっちの方がいいと思って」
とミヅキが差し出したのは和菓子。授乳中は、あんまり乳脂肪分の高いもの食べると乳管が詰まったりして良くないらしいんだよね。

ショージさんを車で待たせてるからとミヅキ達は15分程度で撤収。


それからしばらくしてまたノックの音。入ってきたのは・・・・・あ、次郎君の叔母さん夫婦。


そしてここからがきつかった。



5分もしないうちに、今日来ると聞いてた別の伯母さん夫婦が到着。わ〜、この2人いっぺんに応対するのはキツイな〜・・・なんて思ってたら、それからさらに5分後ぐらいに義両親+おばさん1人登場。このおばさんは確か、次郎君の実家の“隣のおばちゃん”だ。以前法事の時にも来てたから、遠縁ではあるんだろうけど。

最終的に、決して広くはない病室に7人!まぁ男性陣はほとんど自販機前の談話コーナーみたいな所でおしゃべりしてたから、部屋にいたのはほとんどおばさんばっかりだったんだけどね。

でもお見舞いっぽくユウの話で(かわいいね〜、とか)盛り上がったのは最初の10分ぐらい。後は
『親戚のおじさんがもう85なのにこの前両足を骨折してどうのこうの』
とか(しかもよく聞いてたら、伯母さんの旦那さんの伯母さんのご主人の話らしい。私から見たらどう考えても他人だっつーの)
『この前阿蘇方面にドライブに行ったらどうのこうの』
とか
『相模原から熊本に引っ越してきたら、市県民税とか介護保険料がすごく高くてビックリした』
とか、なんかもう
「あの〜、雑談なら帰ってからにしてもらえませんか?」
と言いたくなるようなどうでもいい話ばっかり。

やがて私の夕ご飯が運ばれてきたんだけど、おばさん達気にする気配なし。
「咲良ちゃん、遠慮しないで食べていいのよ?」
と言われたけど、ここで食べちゃったらマジでこの人達いつ帰るかわからん!と思ったので
「いえ、後でいただきます」
と断る。遠まわしに『帰ってくれなきゃ食べられない』と主張したつもりだったんだけど、全然通じませんでした(泣)

途中で顔を出したお義父さんが
「おまえ達がいつまでもしゃべってたら、咲良ちゃんがご飯が食えないだろうが」
と3回ぐらい言ってくれて、ようやくおばさん達も腰を上げました。最終的な滞在時間、約1時間!もう勘弁してくれって感じです。

話の途中でユウ(ほとんど寝てた)がなんかむにゃむにゃ言った時も、
「あら、なんか周りがうるさいな〜とか思ってるのかな」
と盛り上がり、
「こっち(次郎君側)の親戚は外野がうるさいのが特徴みたいなもんだから」
と明るく言われた時には
「わかってるんなら静かにしてくれよ」
と言いたくなりましたね。悪気はないんだろうけど、産後3日目の体にはキツかったです。


そこでぐったり疲れてしまい、とりあえず夕飯を食べて横になってたらまたノックの音。今度は誰だよ・・・と思いながら見たら、あ、次郎君♪

次郎君のお友達の堺さんご夫婦が一緒でした。旦那さんの方にはもう何度も会ってるし、奥さんとも結婚前に1度会った事があります。しかも奥さん、つい先日2人目の妊娠が発覚したそうで、産まれたら同級生になるねと喜んでくれました。お祝いに子供服を頂きました。

10分ほど経ったところでまたノックの音。マキが来てくれました。さらに1分もしないうちに今度はサヤカが。同じ“お客さんがかぶる”という事態でも、さっきのおばさん達の襲撃に比べると全然苦にならないのはなんでだろう(苦笑)

そのタイミングでうちの両親も来ちゃったんだけど、お客さんが多いのを見て
「私達は明日もまた来れるから」
と洗濯物だけ取って帰っていきました。

しばらくして堺さん夫婦が帰り、マキとサヤカは面識はなかったものの特に気にする様子もなく、ユウを抱っこしてくれたりして盛り上がり、最終的に帰っていったのは・・・・・・8時ぐらいだったかな。これにて本日のお客様すべてお終い。


・・・・・・・・・つ、疲れた・・・・・・_| ̄|○



6月5日(月)

うってかわってゆっくりした1日。ユウのお風呂の入れ方を習いました。看護師さんがやってるのを横で見てたんだけど、できるかな?

午後から高校時代の友達・キリネが来る。今回病院に来たお客さんの中で唯一、私へのお祝いを買ってきてくれました。
「赤ちゃん用品はよそからいっぱいもらうだろうから、これはあんたに。だって出産で一番頑張ったのって絶対“お母さん”じゃん」
と。・・・・・確かに。ちなみにくれたのはかわいい授乳用の服。サンキュー♪



6月6日(火)

お風呂の入れ方・実習。昨日見てた事を思い出しながらなんとかやってたら
「うまいですねぇ・・・・・本当に今までやった事ないんですか?」
と驚かれた。友達がやってるのを見てた事ならあるけど、自分でやるのは初めてですよ?

午後から、退院前のサービスとしてアロマテラピー。ちゃんとプロの方に来てもらって、アロマオイルを使って胸から上のマッサージをたっぷり30分。いや〜これがすんごい気持ちよかった!

その後、退院前の診察に呼ばれて行こうとしたら、お義兄さん夫婦がお見舞いに来てくれました。今から診察なんだけど・・・と思いつつ追い返すわけにもいかず、かと言ってどのぐらいかかるかわからない診察の間待っててくれとも言えず、内心オタオタしながら10分ほどしたところで妹が登場。それをきっかけにお義兄さん夫婦退場。一安心して、妹にはちょっと待ってもらうことにして診察室へ。でもユウの診察と私の内診が終わったらそれで終了。え、先生と何もお話しないの?


診察が終わって部屋に戻ったらお母さんも来てました。この日は退院前最後の夕食ということでフルコースのディナーが出たんだけど、おいしいんだけどどの料理も味付けがかなり濃くてビックリ。そりゃ確かに病人じゃないけど、病院食でこんなんアリなの!?と思うぐらい、すべての料理が濃い味でしたよ。でも完食(笑)


夕食後しばらくしたら、義妹のマミさんが来ました。息子君2人も一緒です。5年生の長男君は興味津々で、マミさんに
「俺は産まれた時何gだったの?」
「俺は産まれた時何cmだったの?」
「俺が産まれたのって何時だったの?」
とマミさんを質問攻め(笑)3年生の次男君は、気になるけど照れちゃって近づけない・・・って感じでずーっとマミさんの後ろから見てました。

マミさんが帰ってしばらくしてお母さんと妹も帰り、入れ替わるように大学の友人・アヤノが来ました。2歳半の長女・姫ちゃんも一緒。実はアヤノも妊娠してて10月ぐらいに出産予定なので、
「予行練習じゃないけど、姫に赤ちゃんを見せたいから連れて行ってもいい?」
と事前に連絡をもらってたんですね。お祝いに子供用の音が出る絵本をもらいました。



6月7日(水)

いよいよ退院。午後の診察時間の一番最初に先生とのお話があったんだけど、そこで言われました。

「まず一番大事なのは、赤ちゃんがそこにいるという事です」

・・・・・?意味がよくわからなかったのですが、先生の次の言葉で一気に泣きそうになりました。

「それはつまり、あなたが10ヶ月間いろんな事を頑張ってきた結果が、そこにあるという事です」




あぁ、そうだ。

初期には切迫流産と言われ泣きまくって会社を休み、しばらくしたらつわりに悩まされ、お腹が大きくなったらなったでいろんな不自由があって、最後には今まで経験したことないような痛みを乗り越えてやっと会えたユウ。

私が体験したいろんな大変さを、逐一リアルに知ってるのはこの先生ぐらいなんだよなー。一番そばで見てたのは次郎君なんだろうけど、やつはイマイチ他人事みたいにしてたからな(苦笑)


決して誉められた妊婦ではなかったかもしれないけど、でもこの10ヶ月頑張ってきた事をちゃんと認めてもらえた・・・と思うと涙が出そうになりました。


他にも30分ほどいろんな話をして、病室に戻ったらお母さんが来てました。仕事で退院に付き添えない次郎君の代わりに来てくれたのです。1週間ぶりに服を着て化粧をして、ユウにもちゃんとかわいい服を着せて、無事退院です。


一旦自宅に帰りました。なんせ急な出産・入院だったもんで、里帰りの準備を何もしてなかったんですよ(苦笑)急いで準備して、改めて実家へ。これから1ヵ月ほどお世話になります。

夜は次郎君もうちの実家に来てくれて、ささやかにお祝いのご馳走。っつーか、本当は『お七夜』っつってちゃんとお祝いしなきゃいけない日だったんですよね。後で思い出しましたよ。



入院中を通して感じたこと。

私がいた病院は、初日から完全に母子同室だったんですよ。お風呂に入れるために連れて行かれる時間以外は、四六時中一緒。これ、友達とかには
「きつくない?」
って言われたんですが、私は却って良かったと思います。

寝てても微妙に変わるユウの表情や、ほとんど寝てばっかりのユウがたまに起きてる時の大きな目とか、なんのかんの言いながら毎日病院に来てくれた次郎君の嬉しそうな顔とか、そういういろんなものをすぐそばで見れたっていうのはすごく良かったなって。

前に友達が、
「おっぱいの時以外は新生児室で預かってくれてるでしょ。お風呂もオムツも全部看護婦さんがやってくれるのよ。だから、退院していきなりそれを全部自分でしなきゃいけないと思うとすごく不安」
って言ってた事があったんだけど、そういう不安は全然なかったですね。だって最初からずっと一緒なんだもん。お風呂は看護師さんが入れてくれてたけど、オムツもおっぱいも、全部私とユウのタイミング。おかげで実家に帰ってからも意外と楽しくやれてます。


実家に帰ってやがて3週間。少しずつ体力も回復し、家の事もぼちぼち手伝えるようになってきました。まぁ毎日パジャマですけどね(笑)


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咲良 [MAIL]

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