| 2006年02月18日(土) |
金両基教授の最終講義 |
韓日の文化交流活動も一つの柱にしている市民団体「文化の風」の中心的リーダーでもいらっしゃる金両基常葉大学教授の最終講義を聞きに行きました。日本で外国人として初めての公立大学の教授として静岡県立大学に赴任されたのが1987年ですから、金教授のご活躍は静岡県では、多くの方々に知られています。
常葉大学では、教授の退任の際の最終講義という慣習はなかったとのことで、ゼミ生が金教授の為にと自主企画したとのことでした。私自身が、「文化の風」の活動に参加する機会があり、どうしても先生の話を聞きたくて参加しました。会場の常葉大学の木宮ホール417教室は満杯でした。社会人も多く参加されていました。
話の内容は「心を裸にして語る」という金教授の半生を中心にしたもので、参加した学生や社会人が、講義の終りには涙ぐみシーンが会場のあちこちに見られるほどに感動的なものでした。その内容を紹介すると言うより、終わってからの質問内容が、講義それ自身が人間の生きかたに関わるものであった事を想像させます。
県立大学の卒業生の方が「先生の門下生には、マスコミとか大学の教職とかについている人もいる。自分は、人間に優劣はない、あるのは人間としての資質の違いである」という先生の教えを大切にして生きてきた。今は、勤めていた会社も辞め、起業家としていろいろな事をやっている。しかし、時として社会の権威にすがりつきたくなる時がある。何をよりどころにしたらいいのか」
ゼミ生が作った退職記念パンフのおわりにの項では次の言葉が記されています。「金先生の研究室には、学生がこなかった日などないのではないだろうか。あの研究室はいったいどれほど金先生と学生との話を見てきたのだろう。あの部屋に金先生がいなくなっても、在学生はそこを通るたびに、卒業生は今まで作成してきたゼミ集を見るたびに共に過ごした日々を思い返すことだろう。いつか忘れてしまうものもあるだろうが、これまで金ゼミを通して培ってきた「金ゼミ魂」は金ゼミを巣立ち社会に出たとしても薄れることはないだろう」。
金教授の最後の締めくくりは「教師をやっていて本当によかったと思う。これからは皆さんと社会正義をきそう競争相手になりたい」。
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