| 2005年01月09日(日) |
「生きづらさを治療する」講演を聞く |
りぼん・こども家庭支援センター主催の新春講会に参加する機会を得ました。講師は精神科医で日本子どもの虐待防止研究会理事の斉藤学さん。会場はグランシップ会議ホール”風”で、会場の広さに参加者はどれくらい来るんだろうと主催でもなんでもないのに心配になったりしました。しかし、250人以上はいたと思いますが、主催者の方々の努力に脱帽です。
話しは、とても面白く14:00きっかりにはじまって16:15までの2時間あきさせませんでした。児童虐待の話に直接入らず、もっぱらアルコール中毒の夫を持つ妻の話しから戸籍制度の話が大半でした。1898年の戸籍法成立から戦後の改正、その戸籍は大化の改新にまでさかのぼります。この戸籍制度の話しと一方で社会制度から外れた流れ者の戸籍についての話も興味が湧きました。
映画『無法松の一生』での富島松五郎のにみる母子家族を支える社会的父としての役割を紹介しながら、生物的父と社会的父の共存する社会を展開します。つまり、今求められているのは、家族=母親による子育て構造でなく、社会的父、今風に言えばNPO「全国パパ連盟」と財源確保、問題を抱える児童を育てられる公共関与の社会の仕組みが必要、女性は戸籍制度に縛られることなく、子ども産んで自由に生きる、シングルを単位とする社会に転換していくべきだ。
ここに、DV家庭に育った、大阪の池田小での児童殺傷事件の加害者・宅間守が何故殺傷事件を引き起こすに至ったかの精神科医ととしての分析が加わります。宅間守の犯罪は、いわば社会へのテロ行為であるがその背景をキチンと分析し、精神医療上の治療プログラムと学歴と資格制度による階層化社会から転換が求められていると言うものです。
一方で少子化社会からの脱却は、と日本の戸籍制度の特殊性とフランスの市民協約法、同棲も結婚とみなす、同姓との結婚も認める、子ども1人に毎月5万円支給制度の紹介があります。冗談風の問題提起としては、フランス風にいけば「子ども産むことが産業」になる社会、と言うことも言えると。
現在の合計出生率は、1,29、現在の人口の維持に必要な出生率は2,08、02年で生まれた子どもは110万人、中絶行為で35、6万人、この子供たちが産まれるとすれば出生率は1,6、になる、全部とは言わないが、35,6万人が減少する社会的援助の仕組みがあれば、ここでも少子化対策が出切ると言う話はなるほど、と納得してしまいました。
話しはあちこちに飛び全体としてキチンとして紹介しないと斎藤さんの主張が充分に伝えられないかもしれませんが、とにかく、刺激と元気を貰いました。
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