初日 最新 目次 MAIL HOME


I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
kai
MAIL
HOME

2016年06月28日(火)
『30th(ス)だよ! パール兄弟!』

『30th(ス)だよ! パール兄弟! 〜パール兄弟レコードデビュー30周年スペ・ライブ〜〜〜』@Shibuya CLUB QUATTRO

パール兄弟(Vo:サエキけんぞう、G:窪田晴男、B:バカボン鈴木、Drs:松永俊弥、Key:矢代恒彦)
Guest Vo:CHAKA

キエー30周年ですよ。数年前から五人が揃い、「盆暮れのパール」の通り名を再現するかのような活動を始めていたパール兄弟。SNSも駆使した準備期間をじっくり儲け、華やかなお祝いライヴです。タイトルの“th(ス)”は松永さんのthの発音が絶妙で、一時期「まthながです」と自己紹介するのがはやってたとこからきてると思われる。FC会報の座談会でやってた。ええ、FCにも入ってました。パール兄弟は、音楽リスナーとしての自分の基盤になっているところがある。それくらい影響を受けました。あらゆるルーツをガツガツ消化し、それらをスマートなポップスに昇華する。それでいて残る奇妙な後味。いろんな音楽をスポンジのように吸収する十代の頃、パール兄弟に出会えてよかったと思っています。

そんなこんなで長生きはするものだ、ここでは私も若手です(笑)。フロアには管理職、いや経営者クラスかってな風貌のひとでいっぱい。今日を楽しみに会社を定時で出てきたよってなスーツ姿のひと、悠々自適のご隠居さんみたいなひと、昔っから自由人ですってなヒッピーみたいなひと。目をキラキラさせて開演を待ってる。始まったら怒涛の歓声です。皆声が野太い、男女ともに歳とると高音出なくなるからな……。この歳になると好きなアーティストが死んじゃったり行方不明になったりするし、身近なひとにもそういうことが増えてくる。皆が元気で、演奏出来る状態で揃うってことが奇跡みたいに思えてくる。それはフロア側も。無意識に川勝さんの姿を探しちゃう。来てたらなんて書いたかななんて考えちゃう。

上手側に設置されたスクリーンにオープニングとエンディング映像が流れ、曲間にはサエキさんがメンバー全員にインタヴュー。バンドの30年を振り返りつつ、近況も話す。窪田さんとの「フー・マンチューみたいになってるよね」「最近中国系? って訊かれる機会が増えてねえ」てやりとりにウケる。バカボンが僧侶修行時代お盆の棚経で一日40軒まわった話もおかしい。「移動もあるし、一軒12分てとこだよねえ。その間挨拶したりお茶飲んだりお菓子も食べたりするわけだから」「もうバンド始めてたんで、ツェッペリンのポスター貼ってある部屋とかあるとびくびくしてた」。松永さんはもはや鉄板のまーちんネタで、まthながの話題は出なかったわ……。矢代さんも同じくサポートネタ、KANと吉川晃司と真逆のバンドにいるとこがすごいとかそういう話。皆さん腕利きですからねえ。

メンバー全員が元気に揃うことが出来て、演奏はよりキレッキレのうえ円熟味を増してる。それが聴ける。なんて幸せなことなんだ。サエキさんが「体重と肌のたるみ以外は変わらない、いや、よくなっているところもある」みたいなこと言っていたけどそのとおりですね。日々の本番が練習みたいなミュージシャンがリハきっちりやって備えたこの日の演奏の凄まじさと言ったら! このグルーヴマスターどもめが! 窪田さんのメインギターは勿論Aria Pro II / RS-850(以前張ったけどここがいちばん説明が丁寧なのでまた張る。有難うございますー)、そうそうこの音! 「ヨーコ分解」が始まったらバカボン側に乗り出す人多数。皆さんわかってらっしゃる、スティック演奏するからね。録音されてる緊張か気合い入りすぎたか段取りに気をとられてか、サエキさんの歌はちょっと不安定。でもホント喉強くなったよね、それが実感としてあるから「よくなっているところもある」と言ったのではないだろうか。そして何より誰も真似出来ない、唯一無二の歌詞世界。これこそパール兄弟。

そしてCHAKAさん! PSY・Sのナンバーを聴けるとは〜! 「この日はCHAKAに『サエキの作詞曲』を沢山歌っていただく予定です」とコメントが出ていたので何やるのかな…と思ってて。以前ご本人が「PSY・Sの歌は大人の事情で唄えないし、バンドのこともあまり話さないようにって言われてるんです」と発言されていたのを憶えていて根に持ってたんですけど(…)どうやら時効らしい(でも最後とも言っている……)。「Woman・S」のイントロでぶわーと泣いてもうたがな。当日のお楽しみ、と事前の情報入れないようにしていたのでふいうち過ぎた……。続いて「景色」「Paper Love」「Lemonの勇気」。ピッチ、唄いまわしのコントロール、完璧。キーもおそらく下げてない。鉄腕CHAKAだ〜!!! そしてパールの「TON・TON・TON」「世界はGO NEXT」のコーラス、スキャットをライヴで聴けるなんて! 演奏中に窪田さんとCHAKAさんがかわす笑顔、キラキラしてた。同じ音楽の世界で生きている者同士にしか交わせないそれ。とても素敵。

そして思い出話。パール兄弟とPSY・Sはプロデューサーが同じOTさん(しらじらしく伏せてるけど岡田徹さんですわよ)だったんですが、作詞家としてサエキさんをCHAKAさんに紹介するときOTさんやMMさん(まあ松浦雅也さんですよ)たちが「いやー、とっても面白い歌詞を書くひとなんだけど、キモいんだよ〜」と言ったってエピソード、大ウケ。「私が言ったんじゃないよ! 私はああこれが東のひとのセンスなんだ〜って思った。西に…周りにサエキくんみたいなひといなかったから。初めて見る人種だった」だって。格闘技好きで有名ですが今はご自分もボクシングをやっているそうです。ファイティングポーズ、キマってた。

終盤はリーマンズも登場、ラッキィ池田はいなかったけど手塚眞はいましたよ。そして加藤賢崇混ざっててびっくりした(飛び入りだったらしくエンディング映像のクレジットに名前がなかった)。そうそう、このクレジット、なつかしい名前をあちこちに見つけてジーンとなったな。ここ数年ではいちばん窪田さんの髪が整っているなあ(笑)と思っていたら、「ヘアメイク:YAYOI」と出てて。あ、平田弥生さん? きっとそうだ! とか。帰宅後CHAKAさんのツイート見てわーやっぱり! と嬉しくなったり。

「30過ぎたらロックなんてと言ってたキース・リチャーズも70過ぎてる。僕も歳とると新しいことは出来なくなっていって、過去の焼きなおしばかりになると思ってた、でもそうじゃなかった」というサエキさんにジーン。最後の方はちょっと感極まってる様子でした。終わってみれば22:30。三時間半もやったのか! 休憩も入れずに! ここんとこ椅子あり(フロアステージともに)だったり二部制だったりしてたのに! 気合のほどが窺えました。客も立ちっぱなしでがんばりました(笑)。今回のマスコットしばいぬすずちゃんも登場、窪田さんデレデレ。そういやこのひと、顔立ちとか色白なとこから紀州犬と呼ばれてたりもしましたよね…微笑ましい……。撮影タイムも何度かあり(こういうとこ、今って感じ)大団円〜。よい夜だった! 35th、40thもあるといいなあ、皆さん元気で。そのためには自分もなんとか生き延びねば〜。

最後にビックリしたことを。パール兄弟の大概は知ってるつもりだったが『GORO』に掲載されたというオールヌードについては知らなかった、今回未掲載分含めた数点が映像で流れて腰が抜けそうに(笑)。『色以下』で上半身ヌードは見た憶えがあったけど、全裸もあったのか。しかも全員美しくてですね…いやまじで……思わず真顔になった。ライヴ盤(後述)のブックレットに載せるつってたけどまじですか有難うございます(手をあわせる)。

-----

・『パール兄弟 30th』公式サイト
・twitter(@pearl_bro30th)
・Facebook

・パール兄弟30周年ライブCD発売プロジェクト|ケツジツ
クラウドファンディングによりリリースが決まっております。成立してよかった、お祝いだしと松で申し込んでますよ! リンクは松コースに張っていますが、竹、梅と各種とりそろえてあり今からでも参加出来ますので(予約〆切7/5)気になる方は是非