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2015年05月03日(日)
『現代演劇ポスター展―演劇の記憶、時代の記憶、都市の記憶―』

『現代演劇ポスター展―演劇の記憶、時代の記憶、都市の記憶―』@ヒカリエホール ホールA

ヒカリエ入口では京劇衣装(かな? リリパットアーミー時代のわかぎえふさんを思い出す感じ)を身にまとったひとたちが、チラシを配ったり呼び込みしたりしておりました。ポスターハリスカンパニーのスタッフさんかしら。と言う訳でポスターハリスカンパニーの財産が一堂に! 寺山修司生誕80年記念関連イヴェントになるのかな。天井桟敷、状況劇場からハイバイ迄、約150点を展示。後述リンクの画像にあるとおり、パネリングしたものを二〜三枚ずつワイヤーで吊るすと言う展示方法は圧巻です。会場に入った途端思わず「おぉ……」と声を漏らす。

天井桟敷、状況劇場(紅テント)、68/71黒色テント、早稲田小劇場と言った所謂アングラ第一〜第二世代には間に合わなかった世代ですが、実際に観た作品と、そうではない作品のポスターの前に立ったとき、自分の気持ちに湧き上がる思いに若干違いがあることに気付きます。横尾忠則、合田佐和子と言った大御所が手掛けたポスター群。あのシーンから生まれた芸術家たちは、演劇と美術の垣根を軽々と超えて、海をも、時間をも超えて疾走し現在に至る。憧憬の念を持って、作品として鑑賞する。B倍と言うサイズ、シルクスクリーンで刷られた紙面も迫力。

対して遊眠者(後期)、第三舞台、東京サンシャインボーイズと実際に観た作品のポスターを前にすると、その紙面を媒介として上演された作品の記憶が甦る。いや、作品だけではなく、席の位置や劇場までの道のりで何があったか、当日の天気、誰と観たか、と言った思い出をもぶわりと迫ってくる。「風に記された文字」、だ。「文字」の前に立ち止まる。しばし呆然とする。もう二度と観られないあの作品、この作品。惜しむよりも、感謝の思い。

個人的にはZAZOUS THEATERの『NORD<北へ』『LYNX』(初演)のポスターが観られて嬉しかった。いろんなことを思い出した。

そうこうするうち入口付近が賑やかに。先ほどの京劇風のひとたちが、太鼓やアコーディオンを演奏し乍ら入ってきました。劇団唐ゼミ☆の劇団員だったそうです。ギャラリーガイドとして、ポスターの制作秘話や上演時の時代背景等をお話しされていました。

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・横尾忠則、赤瀬川原平らによる演劇ポスター集結、60年代以降の約150点展示 - art-designニュース : CINRA.NET

・kai(@flower_lens)/2015年05月03日 - Twilog
撮影可だったので、その画像。ホントはもっと撮った。twitterで検索すると行った方の撮った画像が他にもいろいろ観られますよ