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2013年03月23日(土)
シエナ・ウインド・オーケストラ 吹奏楽名曲ヒットパレード

シエナ・ウインド・オーケストラ 吹奏楽名曲ヒットパレード@文京シビックホール 大ホール

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P. デュカス『ラ・ペリ』のファンファーレ

■吹奏楽コンクール課題曲集
岩井直溥『復興への序曲「夢の明日に」』(2013年)
福田洋介『吹奏楽のための「風之舞」』(2004年)
真島俊夫『五月の風』(1997年)
齋藤高順『行進曲「オーバー・ザ・ギャラクシー」』(1980年)
東海林修『ディスコ・キッド』(1977年)

■真島俊夫のアレンジパラダイス
A. ニューマン『20世紀FOX ファンファーレ』
J. ウィリアムズ『「スター・ウォーズ」メイン・タイトル』
久石譲『ジブリ・メドレー』
C. コリア『スペイン』
すぎやまこういち『吹奏楽による「ドラゴンクエスト」より』
(全て真島俊夫編曲)

■共演ステージ
和泉宏隆(真島俊夫編曲)『宝島』
V. マッコイ(岩井直溥編曲)『アフリカン・シンフォニー』

J.P. スーザ『星条旗よ永遠なれ』

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タイトル通り吹奏楽の真髄聴かせたれなヒットパレード、むちゃ楽しかった……。冒頭の『ラ・ペリ』のファンファーレからもうアガりましたよ、これ!これ知ってる!聴いたことある!どこで?何で!?おーもーいーだーせーなーいーーー!!!吹奏楽ってこういうの多いんだよ…1984年のロサンゼルスオリンピックで使われてたあのファンファーレも「ロス五輪のファンファーレ」としてしか認識してなかったし(今日調べた…ジョン・ウィリアムズがロス五輪のために作曲したオリジナル「オリンピック・テーマ&ファンファーレ(Olympic Fanfare and Theme)」だそうです。てかジョン・ウィリアムズて映画音楽の大家ではないか)。当時金管の先輩(当方吹奏楽部)がすっごい練習してたわー、披露する場もないのに。なつかしいわー。と言う世代です。しかしこのファンファーレ、数あるオリンピックのファンファーレで群を抜いて格好いい+認知度高いですよね。

話戻してって『ラ・ペリ』のファンファーレ、どこで聴いたんだろ…あーもーむっちゃ気になる。

そして課題曲集。知ってる年代のはありませんでしたが、作曲者プロフィールを見て真島俊夫さんが『波の見える風景』の作曲者であることを知る。これが本格的デビュー曲らしい。はーなつかしい!ここの世代です!これ、Bだった!むっちゃ好きだった!これかA『オーバーチュア・5リングス』をやりたかったんだけど楽器編成がどうにも無理で諦めたんだか先生が無理っつったんだかで…あれ、CかD、どっちをやったんだっけか……。AかBをやりた過ぎて実際に演奏したものを忘れている。あ、余談ですがちょっと前、twitterのTLに5リングスがどうこうって流れてきたのを思い出したぞ。5リングスは確かティンパニ6音使いで、ペダル式だったら曲中チューニング早替えで4台あればなんとかなるんだけど、ウチの部は貧乏で手回し式の4台しかなかったからやりたくても出来なかったんだ(泣)。同様にチューブラーベルなんてなかったのでヴィブラフォンを金属マレットで叩いたり、オーボエはフルート、ファゴットはサックスでやってましたよね……『波の見える風景』はチューブラーベルのパートがあった、確か。な、なつかしい……。そんなこんなでいろいろしみじみ。

真島さんと福田さんのトークがちょっとあったんたけど、委嘱されなくても公募の課題曲にも応募する、と言ってました。名が知られている作曲家も応募してくるので、審査は作家名を伏せて行われるそうです。課題曲を作る際のポイントは、課題曲だけに何度演奏してもやりきった感じがしない、課題が浮き上がる内容にすることだそうです。簡単過ぎると練習から本番迄の間に飽きちゃいますしね。

その真島さんは吹奏楽編曲家の第一人者でもあります。今回の特集でその手腕を堪能。『20世紀FOX ファンファーレ』から間髪入れず『「スター・ウォーズ」メイン・タイトル』が演奏されたときの多幸感と言ったらなかった。あのスネア、金管!吹奏楽アンサンブルの素晴らしさよ…鳥肌ぶわぶわ立ちましたわ。すごかったのは『スペイン』、Tpソロが有り得ない高音。確か原曲ではピアノがやるところ…「すんごい高いんですけどねー、でも吹奏楽でやるからこそTpで」と真島さん(笑)。あんな高音出すTp初めて聴いた…ソロを終えた砂川さん、ガッツポーズしてました。いーやー格好よかったー!!!えーこれ録音盤ないのかな、めちゃよかったですよ。

「共演ステージ」は初の試み。シエナではプログラム最後に『星条旗よ永遠なれ』を楽器持参の観客と合奏するのが恒例ですが、今回リハーサルから複数の曲を一般公募者と共演すると言うもの。抽選になる程の応募数だったそうです。何人かインタヴューされてましたが、中学生から五十代、秋田からこの演奏のためにやって来たひとも。「志望高校に合格したご褒美にとお母さんが応募してくれてて」なんてお嬢さんもいらっしゃいましたよ。よかったねえ。この時点でステージぎゅうぎゅう、しかし人数多いとやっぱ管の迫力がすごい。

指揮者はシエナ初登場、小松長生さんでした。いいキャラクターでパフォーマンスにも華がある。『星条旗〜』での演奏者入り乱れには若干面喰らっていたようでしたが(苦笑)指揮棒を持ってきたちっちゃい子を指揮台の上に載せてあげたりしてて微笑ましかったです。