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2012年06月26日(火)
LÄ-PPISCH 25th Anniversary『Tag of war』Vol.3

LÄ-PPISCH 25th Anniversary『Tag of war』Vol.3@LIQUIDROOM ebisu

都合がついたのでいてもたってもいられずリキッドへ。ちょっと遅刻したのでthe telephonesは何曲目だったんだろう…でも序盤だった筈、なのにテンションマックスでのわー!となる。初見で、知ってる曲はピカルの定理のop曲「sick rocks」(やってくれた)のみだったのですがいいですねー!keyの子の挙動がすごく変で、ああレピッシュと対バンするならでは…と思ったり(笑)。しかもなんかいい子たちで……「レピッシュ25周年おめでとうございます!25年前、僕3歳でした(客ざわざわ笑)25歳と言えば本田圭佑、結成7年の僕たちテレフォンズは鈴木福くんとか芦田愛菜ちゃん……かな。あと3倍の時間、僕たちもバンドを続けて、25周年になったら歳下のバンドを呼んでこういったイヴェントやりたいです!」やだもーなんていい子たち!(おばちゃん目線)「リアルにディスコ行ってた方々には何がディスコじゃと思うかもしれませんが……」いやそれでいいです大丈夫です気にしないで、ディスコーーー!!!うわーよかったよー。

セッティング間のDJはお馴染みタイガーホールの、と言えばああ!となるひとも多かろう。石川さんでした!

と言う訳で若手をぶつけるとこんなになるか。この負けず嫌い……火事場の馬鹿力つーかバカにしか出せない力つーかもともとのバカの地力つーか、バカの底力見せたる!なステージでした。自分でも何を言っているのか判らない。ああ、私バカでよかった…バカなレピッシュを好きでよかった……!その中にtatsuがいることの不思議をふと思う。

序盤はちょっとあらら、と言う感じではあった。真面目な話をすると高音でトガッた音が多かったテレフォンズの後だったため、PAもこちらの耳も追いつかなかったか、音がこもると言うか低音がぼやける。それにつられてか演奏が若干もたっとなる。そしてマグミの声があまり出てない。声以外は元気と言うか、動きはいつものごとくだったんですが、ちょっと悪循環と言うか…声が出ない分動いて盛り上げて、そうなると速い曲に歌が追いつかなくなる……と言う箇所がところどころありました。この辺りはベテラン(と言う言葉を彼らに使うようになったもので)の技量で乗り切った印象。しかし大丈夫かな…この流れが続くと厳しいな、とは思いました。

そしたら恭一が珍しく感情を前面に出し、なおかつ一音一音丁寧に演奏。「胡蝶の夢」のソロとかはかなり暴れてましたが。このひと基本は冷静に弾いてるけど気分が結構目に見えるじゃないですか。それがもう、この日はすごい気合いが見えてて。この辺り今更言うのもなんだが、クマモト組のつきあいの長さかなと思った。お互い口には出さないだろうけど、どっちかが不調だったらするっとカバーする阿吽の呼吸。増井くんもそれに乗った感じで、このふたりが前半はすごく盛り上げてた感じでした。こういうとこ見るとああ恭一ってリーダーだなあと思う。

それにしても杉本恭一(思わずフルネーム)の格好いいこと。いや知ってた、知ってましたけど、この日は何度も目を見張ったわ…あまりの格好よさに。いい歳のとり方してるなあ、見習いたい!あんな大人になりたい!と思ったり。マグミの声が出ない分恭一の歌部分がスコーンと抜けよく聴こえたりする場面もあり、このひとの声も大好きだなあと改めて思ったりしました。マグミと恭一のハモり、コンビネーションは唯一無二。

そうするうちに段々持ち直してきた。PAの精度も上がってきた。そしておおっと思ったのが、マグミの声、ライヴが進むにつれ出るようになる。本番でコンディショニングしていくと言う……これもベテランの力か?それとも序盤はMCでマグミが言った通りテレフォンズに触発されて「空回り」していたのだろうか(苦笑)。そう言えばマグミ「腰も完治しつつあるけん」と言ってたなー。まだ全快…ではないんですね。でも「若いとき運動してると歳とったときも楽しめるぞ」とも言ってた。やはりここらへん、底力だなあ。「回送電車」「ワダツミの木」のスローで唄い上げた2曲の流れは圧巻でした。いーやーこれはすごかったです、喉が開いた!チャクラが開いた!(え)と言う感じでした。この2曲はもう、マグミに釘付けでしたよー!と言いつつ「ワダツミの木」の恭一のコーラスの伸びも素晴らしかった。

そしてその後の「LOVE SONGS」が見ものでした。この日は客の入りが結構緩かったのです。火曜日だし、レピッシュは翌々日に民生との対バンが控えているし、と言うこともあったのではないかな。フロアに隙間が多いので今日はクラウドサーフはやらないだろうな…と思っていると「LOVE SONGS」のイントロ。えーどうすんの、と思っていたら飛び込みましたよ。もうフロア大慌て(笑)あわわわわ!マグミを落としちゃならん!と中央にわあっと走っていくひと多数。で、ひとが中央に密集すると後ろが空くんです。柵迄足りない!(笑)ど、どうする!慌てて前にいたひとたちが後ろに回り込んだり、上段にいたひとたちがフロアに駆け下りたりの大わらわ。最後の方は送ると言うより皆で柵迄マグミを担いで運ぶ、と言う……文字通りマグミ神輿。もう爆笑。

往復中間点のすぐそばにいたんだけど、復路のとき両手を拡げてそのまますうっと倒れたマグミを見て、あまりの美しい光景に涙ぐんだ。何度か見てはいるものだけど、やっぱり感動するなあ…この日はひとがそんなに密集していなかったから尚更。フロアを信用してないと出来ないことだよね…美しい共同作業ですよ!素敵な関係だよ!そんなだったのでこの日の往復はすごい速かったです。恭一 「速い!今日は速い!」とまた言ってた。そしてマグミが帰ってきたら今度は奥野さんがショルキー持ったままフロアに跳ぼうとして(と言うか乗り込もうってな態)やはり慌てて下から支えられていた。その奥野さんのお尻を支えていたひとのなかに知人がいたと後で知ってまた笑った。

奥野さん、ここで暴れたから「Poor Boy」のソロまわしのとこで音が出なかったんじゃないの……あんな大事なところで。一瞬皆ポカーンとなりました。そうそれはまるで上田現…そんなとこ迄引き継がんでいい!て言うか現ちゃんのイタズラだと思ってもいいや(笑)。

こうなるとあとはバカ力(ばかぢからと言うよりばかりょく)全開。とにかくメンバーが楽しそう、これがいちばん嬉しいことだった。マグミはテレフォンズに倣ってディスコーーーーー!!!!!連発、そのうちメンバー自己紹介にディスコーーーーー!!!!!がつく。ディスコーーーーー!!!!!マグミです。ディスコーーーーー!!!!!奥野です。ディスコーーーーー!!!!!増井です。あんまりやるので「おまえテレフォンズバカにしとるやろ!」と言った恭一もディスコーーーーー!!!!!恭一です。こうなるとtatsuへの期待が高まる…tatsuもディスコーーーーー!!!!!て言おうよ!て雰囲気になる……そしたらtatsu、帰ってしまいました(爆笑)「ほらあtatsu怒っちゃったじゃなーい、そうだtatsuの分おまえらがやれ、ターツー!!!ディスコーーーーー!!!!!オーディエンスですって言おう」……これを素直に笑顔全開でやってしまう、このバンドにしてこのファンですよ。ドリフか。やったらマグミに「おまえらバカじゃねえの」って言われたよ。そりゃそうだよレピッシュのファンですからね。あーバカでよかったー!

アンコールは「美代ちゃんの×××」のあとフロアから「パヤパヤー!」の声が飛び、「実はそうなんです、パヤパヤなんですよ」とマグミ。Sax持って出てきた奥野さんを指して「ほらね」「お客さんのリクエストにも応えないとね」。何、こんなマグミ気持ち悪い……と思っていると吹き始めたイントロは出ました「KU・MA・MO・TO」!!!いーやー最高だわ、こういうとこがレピッシュだわ(笑)てか奥野さん、「KU・MA・MO・TO」も吹けるようになったんかね…どんだけ。テレフォンズファンの子たちがこの曲を「パヤパヤ」だと憶えて帰ってたらどうしよう。いやもうすごくよかった、行ってよかった!

その他。

・どの曲だったか、ハンドマイクで唄ってる間にマイクスタンドをスタッフに片付けられて、Tp吹く段になって「スタンドどこ?」と一瞬ぼんやりしたマグミにウケた。そうだったこのひと手のかからないひとで、ステージ上のこまごましたもの自分で片付けるんだよね…

・以前脱いだ服を律儀にたたんでドラム前に置いてたらそれはやめろって言われたって話あったなあ(笑)

・そんなマグミ、この日は白シャツ+ハーフパンツでちょー格好よかったです。「LOVE SONGS」前に脱いだけど、たたんでたか迄は見えなかった(笑)

・いやー久々に「ストリッパーズ」聴きたくなりました。これ随分やってないよね

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セットリスト

01. MAGIC BLUE CASE
02. Control
03. Yeah! Yeah! Yeah! 〜Beat Up And Down〜
04. プライベートビーチ
05. 胡蝶の夢
06. water
07. F5
08. VIRUS PANIC
09. 回送電車
10. ワダツミの木
11. OUR LIFE
12. LOVE SONGS
13. Poor Boy

encore
14. 美代ちゃんの×××
15. KU・MA・MO・TO

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NEXUSのライヴレポートはこちら→・『レピッシュ×the telephones、世代を超えた狂騒が実現!』