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2011年04月08日(金)
『極東最前線 〜人という字は尻にも見える〜』

『極東最前線 〜人という字は尻にも見える〜』@Shibuya CLUB QUATTRO

二日続けて渋谷。おいひといっぱいおるで…なんだよ昨日のひとの少なさは単に週末前だったからかYo!前日の夜にまた地震あったんで人出減るだろうなと思っていれば。てな訳で激混みセンター街のひとをかきわけクアトロへ。

いやすごかった…いつもすごいけど、こういうときの気迫ってビリビリに伝わるものだ。MCもいつもより少ない。その少ない言葉ひとつひとつはこれ迄とは違って響き、しかし本質的なことは変わらない。ひとの根っこの部分が露になるのはこういうときだ。このバンドはいつもその根っこをてらいもなく見せてくれていたし、この日もそうだった。

災害が、原発がどうこうなんて話は一切しない。ここぞとばかりのステートメントも発さない。自分たちがどうやって立っているかは演奏と歌で伝える。それが全てだ、それが答えだ。

曲間を殆ど空けない。夜明けの歌、沸点36°C、荒野に針路を取れ、一切合切太陽みたいに輝く。このザマを見てくれ、何の役にもたたない。こんなに役にたたないってことを思い知らされるとは、それでもやるんだ、しょんぼりしてたら進む話も進まない、裸足で行かざるを得ない。男子畢生危機一髪、青すぎる空、素晴らしい世界、矯正視力〇.六、敗者復活の歌。街はなくなっても、全てがなくなっても、身体が、身体ひとつ残れば。いいやつばかりじゃない、足踏んだり、電車キセルしたり…なんでこうマイナスなことばっかり出てくるんだろうな(笑)そんな知らないやつ同士が集まって、ちょっとずつ膨らんでいって、ギラッと生きて、街になって、ふるさとになる。街はふるさと。……このセットリストが全てを語る。音の力はすごい。すごい!

三人の音がひとつの塊になって疾走するようでした。そうなりゃこちらも必死で走りますがな。なんだろ普段の音のひねりと滑らかさ(ニノさんのベースに特に感じる)もいいけれど、この日は明らかに剥き身。ギミックなし、とにかく前に進む。そんな音だった。

あとどの辺りだったかな、歌でみんなに元気をぅ!なんて言うけどさ、実は俺の方があんたらから少しずつ元気を吸い取ってる(笑)なんて言ってた吉野さん。返してーとフロアから声がとんだら、おもちで返しますだって。それ歓迎。そしてニノさんコーナーが定番になりつつある…が、今回は大喜利もなく(笑)言うこと準備してなかったようであたふたしておりました。

アンコールは夏の日の午後、砂塵の彼方へ。客出しの音楽が流れ出しても拍手は止まず、再び出て来て今TVに必要なのはコロッケだな!一瞬もの?ひと?と判断迷ったフロアはざわざわ…早回しの野口五郎がって言ったところで納得の笑い(笑)、それでまず俺から救ってほしい。ちょっとシンとしそうになったところ、眠れない夜には俺を呼べ!1、2、3、4、Don Quijote!!!とりはだ。

吉野さんは痩せっぱなし。それであんなたてつづけに進めるもんだからドキドキしたが快調そうでもあった。その汗はドロドロ汗でなくサラサラ汗?みたいな。そう思いたい!やつれて痩せたたんじゃなくて内臓脂肪がとれてスッキリしたんだと思いたい!吉野さん身体ひとつ残ればって言ったじゃーん!身体はだいじだ!命はだいじだ!また会おう!

対バンのオシリペンペンズも面白かったです。ヘンないきものがおるで!三日だけでもつきあって〜とかダメならせめて二日!とか絶叫してますねん。しかしバッキングはめちゃシブのヒッピーみたいなギターだった……ヴォーカルの子はヤジが飛ぶとキョドッたりする小動物みたいな子であった。極東の対バンて毎回面白いけど、どうやって見付けてくるのかね(笑)。