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2009年12月26日(土)
『THEE MOVIE』

『ミッシェル・ガン・エレファント“THEE MOVIE”-LAST HEAVEN 031011-』@シネセゾン渋谷

まとまらないのでつらつらたれながします。あんまり内容と関係ないことも書いてます。あと固有名詞等を説明する気力がありません。読みなおして、我乍らかなり頭おかしいこと書いてると思うが、もうそのままアップしちゃいますわ…。

ラストライヴがメイン。間に'98フジ、'99ワッセ、デビュー直後の映像等。インタヴュアーの声、即平山雄一氏と分かった…平山さんのラジオ、よく聴いていたもんなあ。TVKでも番組持っていたしね。てかポンチさんにも指摘されたけど、この映像(春巻)持ってますわ、ビデオで。

ミッシェル・ガン・エレファントはツッコミどころ満載の、そしてそれが一瞬で格好よさにひっくり返る、不思議な魅力を持ったバンドだった。ラストライヴの最後の最後で、「有難う」と言うチバくんの声が思いっきりアベくんのギターに被っちゃってるところとか、チバくんそこはいきなり死人って言わないでケガ人って言おうやってところとか、ウエノくんは真剣になって弾けば弾く程、暴れれば暴れる程面白い動きになるとか、キュウちゃんがいつからか首にぶっといチェーンをするようになったんだけど、あれ、なんだよ…とか……。あれするようになった当初、ペンダントヘッドとは言い難いくらいのゴツいプレートも下がってたんで、しばらく「キュウのブラブラ」つって内輪ですごいウケてたわ…そんでそれがちょっと鍵みたいな形だったので「家の鍵じゃね?」「失くすといけないから首に下げてるんだよ」「鍵っ子小学生か!」とか言ってたわ。

…まあそんなこと迄思い出した。ミッシェルに関しては、楽しかったことしか思い出せないな。

それにしても何よりも大きなツッコミどころは、アベくんが死んでるってことだよ。観てますます解らなくなった、なんでアベくん死んじゃったの?

ミッシェルのライヴはいつも、陽性なのに殺気に満ちていた。嘘がなかった。今、ここにしかない音しか鳴らさなかった。今しか鳴らせない音をつかまえなきゃならないから聴く方も必死だった。最初観た時、このバンドは絶対長持ちする筈がない、こんなことを続けていたら絶対誰か死ぬ、と冗談抜きで思った。今観なきゃ、いつ観られなくなるか判らない。この音をいつ聴けなくなるか判らない。そう思わせられる切迫感があった。だから解散が発表された時、誰も死ななかったことに正直安堵もしたし、ここ迄続けられたことは奇跡的だったとも思った。それがなんで、バンドは終わっているのに、6年経ってからアベくんが死んじゃったのか。バンドが続いていたらアベくんは死ななかった、とは思わない。でも、どうして?どうしてもまだ解らない。多分ずっと解らない。死んだことを受け入れられない訳ではない。ただ、解らない。

ミッシェルは後ろを向かないバンドだった。再結成も絶対にないと思っていた。だからこういう、振り返るようなものは作らないんだと思っていた。アベくんが死ななかったら、この映画が作られることはなかった。

こんなバンドは二つと出て来ない。二度と観ることは出来ない。あの時間は二度と戻ってこない。このバンドはよく青いと言われていたが、その青さは一生で一度しか通らないものだ。一生で一度しか体験出来ない時間。それを目撃出来たことには感謝しかない。このバンドに会えてよかった、彼らの作品をリアルタイムで聴くことが出来、ライヴを体験出来てよかった。そう思わせてくれる、それを再確認出来る作品だった。二度とないライヴが編集された映像。アベくんが死んでいることも忘れて、目の前で演奏されている曲に没頭して、食い入るように観ていた瞬間が何度もあった。そして、あ、そうだ、アベくん死んでるんだ。と我に返る繰り返しだった。

内容や編集についてはツッコミどころもある。ナレーションについて、ラストシーンの合成映像について。しかしあれはあれでいいんだろう、監督はたった三ヶ月で、これだけのものを作り上げたのだ。今回のことがあったから、今回のことがなかったら、この構成、編集にはならなかった。これも二度はない。

そうそう、エンドロールの情報量が多過ぎて目が追いつきませんでした…途中から字幕の背後の映像に目が行ってしまったし。多分共演した(TV番組の出演も含め)バンドやミュージシャンの名前を全て列挙していたと思うんだけど…t.A.T.u.の名前もあったし(笑)。そういうところの律儀さもなんか…本当にいいスタッフに恵まれていたバンドだったなと思った。

あーもう何書いてるのか判らなくなった。とにかく、感謝しか残らないな。