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2009年03月14日(土)
『一角仙人』とか

はー結局ポツドール行けなかった。

■きんようび
『ウラワーボイス』@SHIBUYA SONGLINES
アップリンクの裏にライヴスペースがあったんだー。表参道FABの姉妹店だそうです。
SHUUBIさん企画のイヴェントで、ゲストプレイヤーとして小林建樹さん、谷口崇さん、野口薫さんが参加。カルテットで全員出ずっぱり。対バン形式だと思ってたからビックリしたー。基本SHUUBIさんのライヴで、ゲストは各自二曲披露。小林くんは「満月」と「BREATH」でした。「BREATH」は「今年若い女の子の為に作った曲」と言ってましたが、それを誰か言わんかい。最近は職業作曲家としての仕事がメインになっているので、探すのが難しかったりするんですよね。
全員がフック利きまくりの演奏、そして声にひとクセあるひとばかり。ポップな曲調なのにやってることはかなりややこしい。面白かったです。
それにしても小林くんの外様と言うかマイペースと言うか呼ばれたから来ましたと言うか(笑)そういうとこが面白いんですけどね。呼ばれれば出るし、呼ばれなければきっと動かない(笑)割に、若い子たちから慕われてるようなので、これからもどんどん若い子たちに呼ばれてライヴをしてほしいものですよ…提供曲もいいけど、やっぱり本人が演奏して唄うのがいちばん聴きたいのでねえ

■ダメだったー
TSB@TOPS。残念。行かれる方楽しんで来て!そしてどんなだったか教えて!
三谷さんの連載@朝日新聞によると、最終公演に参加した役者は客演も含め全員(!)出演、善ちゃんは『蜉蝣峠』と重なってしまったため映像での出演、伊藤さんも(どういう形でかは内緒)出演するそうです。
「伊藤俊人は七年前に死んでしまってもういない」の一文に愕然。もうそんなに経つのか…ついこないだのことのようだよ。
と言う訳で、近いうちにTOPSとTSBの思い出話でもとしよりくさく書きますよっと

■どようび
せっかく中野に行くんだから『愛がなくても喰ってゆけます。』に載ってたイタリアンに行こうぜ〜えっなになにそれなら私も行く、能もついでにいや嘘ですとても観たいんでチケットとるよ!じゃあ3の倍数になって(『愛が〜』参照)丁度いいじゃん、予約しとく?と話がとんとん進み、一週間前に電話入れたら満席だった……。
と言う訳でお能に集中出来ました…夜はいきあたりばったりの呑み屋で食べました……いや、そこもおいしかったですよ

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なかのZERO能 蝋燭能『一角仙人』@なかのZERO 大ホール

仕舞『楊貴妃』『邯鄲』、狂言『咲嘩』、能『一角仙人』。ちょっとした郊外でやる能狂言の公演は、おいしいところを抜粋した番組が多い。前説で作品解説もしてくれるので、理解しやすく楽しく観れます。地元中野に舞台を持ち、活動されている能楽師・小島英明さんが解説を務めておりました。企画もご本人がされているようです。毎年恒例らしい。

仕舞は、能曲の見せ所である舞の部分のみを見せるもので、各十分くらいもの。『邯鄲』を舞った遠藤六郎さんは昭和二年(!!)生まれ、しかし舞台に立つと超人的な集中力を発揮しますと前説で言われていましたが、ひゃー言われなきゃ歳わかんないよ!と言う程のシャッキシャキ振りでした。動きがテキパキしてるってのではないんだけど、凛としていると言うか…そして優雅。舞が終わって、地謡の面々が立ち上がって全員が並んだ時に、とても小柄なのが分かってまた驚いた。うへー舞ってる時は大きく見えたよ!退場するその後ろ姿はまるで七五三の男の子が着たかのように袴が大きく、胸の位置迄あるように見えました。月並みな感想ですがやっぱりオーラってあるんだなあと思った。

『咲嘩』は狂言には珍しい40分程の演目。もう太郎冠者ってなんでこんなにアホなんだろう、いつもだけど。もうしみじみ「本当に太郎冠者はばかな子だ…」と溜息をつきたくなった。そもそも主人もこう…アホな子だってのはもう判ってんだろうからおつかいに出したり客人の接待させたりするなよ!ツッコミどころ満載ですよ。主人にはったおされた太郎冠者がしばらく固まってる様がもう面白過ぎた。そしてそこでいい加減自分のばかさ加減に気付いただろうと思ったら、やっぱり気が付いてなくて本当にこの子は…ここ迄くるとかわいいだろう!と言うところ迄行ってしまうところがすごいですね…けろっとしててね……。ああ言うけろけろっとした顔萬斎さん得意だよねー(笑)

『一角仙人』は珍曲?インドの話!能舞台でトロピカルなセット初めて観たよ!うへーこんな曲もあるんだね、能って…まあインド=天竺と考えれば、あってもおかしくないか。内容も一角仙人(鹿から生まれたんで角があるんだよー)と龍神のバトルがクライマックスにあって、これが跳躍多くて動きも速い、見どころ満載。そして龍神は子方(=子役)、しかも今回双子ちゃん。ぎゃーかわいい、衣裳もちょーかわいー。頭に龍を模した輪冠をつけてんだけど、その龍がおさかなちゃんに見えるー(笑)双子だからなのか何なのか、ユニゾンで言う台詞が不思議な鳴りで響いて、声が笙の音色のように聴こえた。そして前説で嬉しそうに「わたくし初めてこの曲でシテを務めさせて頂きます」と言っていた小島さん=一角仙人は退治されてしまいました、せつない(笑)

恒例で出店しているらしい日本橋の和菓子屋さんのとらやきや桜餅は即ソールドアウトしており見本すら見れませんでした(笑)が、盛り沢山の演目で面白かったー。屋内で蝋燭能を観られたのも良かったな。火入れ式初めて観られたー。