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2008年04月19日(土)
『49日後…』

『49日後…』@PARCO劇場

古ちんと成志でやりたい芝居やろうぜ〜シリーズです。今回成志は演出兼任だったので、ちょっと出番が少なかったかな。以下ネタバレありますので未見の方はご注意を。

脚本はデス電所の竹内佑さん、大抜擢だったのではないでしょうか。古田さんの推薦だったそうですが、ホント古田さんて芝居観てますよね…若手も常にチェックしているし。竹内さんのテイストを活かしつつ、出演者の個人技も堪能出来る面白い舞台でした。悪ふざけギリギリの部分もありましたが(笑)「ギリギリ」ってところが大事ですな。締めるところはきちんと締めます。

ご紹介頂いて過去何度かデス電所は観ているのですが、ひきこもり、オンラインでしか生きている実感がない、人間とコミュニケーションをとるのが苦手、監禁、家庭内暴力と言ったモチーフは頻繁に出てきていました。ミステリ仕立てで謎解きの構成にしたことで、今回そのモチーフがよく活かされていたように思います。ひとが亡くなった場所を清掃して片付けると言う職業に着目したのも効果的。どんな霊よりも、どんな超常現象よりも、いちばん怖いのは生きている人間ってことです。でも今回の話は、それにも理由があったってところが悲しかったな。兄の人格はあんまり知りたくないが。しかしそれは考える余地を与えないように描いているんだと思います。兄の心情は竹内さんがいちばん理解しているのではないだろうか。

ストーリーは正統派でしたが、これをここ迄笑えるものにしたのは役者陣の力。しかも皆さん自分の持ち芸をよくわかってらっしゃる(笑)ハイテンションバカのオカマ=成志、むちむち美肌ボディは嬉々として晒す=古ちん(なんか最近PARCOでは古田さんの裸ばっかり観ている気がする…)、大柄の天然=松重さん、ウザい=八嶋さん。しかし全員が本気出すとマジで怖い。一触即発の緊張感が常に舞台上にありました。これくらいの人数で、実力のある役者がぶつかる舞台はやはり楽しい。そんな魑魅魍魎に囲まれた小田茜さんも健闘。ガラス割った時スカッとしたわ(笑)

個人的には久し振りに松重さんを舞台で観られたこと、その役柄が落ち着いた影のある天然だったこと、が嬉しかったです。

えーと余談ですが、風呂からあがった成志はタオルの下ノーパンじゃありませんでしたか(笑)前張りはしてたのかも知れないが。そういうことPARCOでも平気で(と言うか故意に)やりそうなところ大好きですわ。アホだな〜。

余談2。小田さんが「娘」に電話してる時、古ちんが後ろでごちゃごちゃ言うのは日替わりみたいですね…友人が観た時は中華の出前だったそうで、私が観た日はベトナム料理だった。小田さん半笑いになってた。なんか久し振りに小劇場な芝居を観られて面白かったです、それをPARCOってハコで観られたのもな!