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2005年10月16日(日)
『チャーリーとチョコレート工場』

紅葉能とハシゴ。

『チャーリーとチョコレート工場』@新宿ピカデリー1

以前映画バトンに「ヘコむ、でもいい話、ひとって実は善人なのかも!でもやっぱダメかも!と思う話」が好きと書きましたが、まーさーにー!な映画でした。あー面白いー。以下ネタバレしてます。71年版は未見、原作は未読。でも読もう、原書でも読んでみよう。

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・ヘコむ=ああいうクソガキとその親見ると、あー何でそういう考え方なんだろーとヘコむ…
・いい話=よかったねチャーリーとその家族!そしてウォンカさん!
・ひとって実は善人なのかも!=チャーリーとその家族、ウォンカさんとそのお父さん。クソガキどもの親が工場から出る時ちょっと態度変わってたこと(あんなガキでもかわいいのよ、心配なのよ)、あとチャーリーがゴールデンチケット当てた店のおっちゃんがいいひとだったー
・でもやっぱダメかも!=ガキどもがあんまり堪えてない(そしてやっぱそれって親に原因があるんかなと思ったり。でも自分のひととなりを、親にしろ何にしろ責任転嫁したらいかんとも思うのよ…一因があったとしてもさー)
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まあ考え出すとキリがないんですが、この手のシンプルな児童文学はホンットに奥が深いな…。

もーあとはディテールがいちいち素晴らしい…バートン最高!てなやつです。あのボロ家の歪み具合とか最高だ!屋根に穴空いてるぞ!雪降ってるぞ!死ぬぞ!でもかわいいぞ!あとリスなー、ウンパルンパなー。あの歌まわるわ…夢に出そうだわ…。あと2秒程出てきた、牛に鞭打ってミルク出させてるとこ(大笑)ズバッと笑いストライクな一瞬のシーンがいくつもいくつも!工場のオープニングでウォンカさんがハサミシャキーンとやるとこも、『シザーハンズ』を思い出してニヤニヤしました。

で、また出演陣がルックスからもー素晴らしい!チャーリーのかわいさ(だああ、かわいい!目がキレイ!ニコッと笑った時の歯の感じもいい!で、うまい具合貧乏な感じがする…やせっぽちちゃんだし)と言い、笑い皺がチャーミングなおかあちゃん(ヘレナステキー)といい、じいちゃんばあちゃんが4人ぎゅうぎゅうに入っているベッドのさまとか。むちゃかわいい。あとおとうちゃんがノア・テイラーだったよ!あの骨張った顔がいいねん…目が寂しそうなとこがいいねん…。『シャイン』でデイヴィッド・ヘルフゴットの青年期を演じた役者さん。ニック・ケイヴに似てるーと観た当時言ってて。で、ニック・ケイヴって『THE NIGHTMARE BEFORE CHRISTMAS』のジャックに似てるでしょう(笑)で、バートン監督作品にテイラーが出ているってのが何か面白かったわ…。

と言えば、クソガキどもの中に「あーこいつおっきくなったらきっとジョシュ@QOTSAみたいになるー」と思ったコがいた。顔が似てるの。ゲーム好きの頭の良いコね。傲慢なコだったけど、なんとなく憎めなかったなあ。顔に惹かれたのか(笑)

閑話休題。で、その登場人物の衣裳がまたピッタリだ…重ね着具合とか。手袋に穴空いてたり。あーもういい!いいよ!隙がなさ過ぎますね。で、そういう隙のないプロダクションって疲れちゃったりするんだけど、これは全然飽きなかったなあ。ストーリーがシンプルだったからかな。

それにしてもウォンカさんの顔色は凄かったな…(笑)あれ、工場から出てなくて陽に当たってないから?

『シンデレラマン』を観たばかりだったので、貧乏家族を続けて観たなあと思った…でもどっちも殺伐としてなくていいですね。気の持ちようですよ…。不満ばっかり言ってるひとは不満にしか目が行かなくなるんだよ…。ブラドックさん家は牛乳を水で薄めていたけど、チャーリーん家はキャベツスープを薄めていた。うう(涙)ジョーじいちゃんがヘソクリでチョコ買ってこいっつった後視界が暗くなってったので、死んだかと思った…寝てた。生きててよかった。