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2004年09月08日(水)
パール兄弟でポン

80年代はYMO→坂本龍一→窪田晴男と鈴木賢司(現KENJI JAMMER。“詰め襟ギタリスト”でピンと来るひとは同世代!)→パール兄弟、PINK、PSY・S(ここ全部頭文字がPだな)→メトロファルス、ってな育ち方でした。いい出会いだな!

窪田氏にはほんっと影響受けました。好きなギターの音色はこのひとのが基準になってる。ものの聴き方もそうだな。このひとの音を聴いて耳がいい具合に固まった感じがします。人格形成にもきっと影響を受けている(笑)このひとの名言「そんじゃまた、そのうち会おう。出来れば、絶対に。」とかもー勝手に自分の座右の銘にしてるもんねー。二度と会えないのに「またね」って言ってしまうような、でも、いつかまた会えるだろうとの確信も実は持っている。そして、もし会えたら、また面白いことやろうぜ。スタジオ屋さんだからかな。一期一会だけどまた会いたい、みたいな。

そういや窪田氏と菊地成孔氏の対談ってあったなあ。『ミュージッシャンっていったいどんな人種よ?』ってお題で、

窪田「こうもり人間。スタジオミュージッシャンとしてお座敷がかかれば、そこにいってその気になって調子を合わせる、8小節前の俺なんて知らないって感じかな?(笑)」
菊地「そうそう、相手がジャズマンとしての僕が好きなら、自然にそれを演じてる。自分がドーンとあるのはヴォーカリストくらいじゃないですか?」

とか言う話をしてて面白かった。

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■『GOLDEN☆BEST』パール兄弟

何故今?って感じですが、ポリドール在籍時(1986〜91)のベスト盤。リリース迄のいきさつが面白い。このHMVのサイトにリリース情報が載ったことが窪田氏のファンサイトで話題になり、そこで初めてリリースを知ったバンド側がレコード会社に申し出て監修に参加、選曲・曲順・マスタリングをバージョンアップしたと言う…原盤権利を持っているのはメーカー側なので、本人らに知らせなくても出せちゃうんですな。

音質は結構トンガッたものに仕上がってます。エッジゴリゴリ。打楽器類の残響音が増してるような。時々、音が裏返る感じがする。ウチのだけかな。ヘッドフォンがおかしいのかな。

やっぱ…曲がいいよねえ。「六本木島」とかさ。タイトルからは想像もつかない程(笑)いい曲だぞ!このギャップがまたいいんだけどね。ポップでねじれてて、その反面演奏にギミックはなし。インストの「地上げ屋ストンプ」が入ってるってのが粋じゃあないっすか。レアトラックも入っていておトクです。

パール兄弟と言うと、「バカテク3人にひとりの素人」みたいな評価でしたが(ははは)ある意味その素人・サエキけんぞう氏がいてこそのバンドでもあるよなあと思う。作詞家としてはホント面白いしね(マニョマニョはどうかと思うが)いやでもサエキさんのヴォーカルは嫌いじゃないよ。男のひとでファニー声、なかなかいないヴォーカリスト。

と言いつつ、窪田氏とバカボン鈴木氏が脱退してからは遠のいてしまいました。やっぱりこのふたりのやりとりは凄かったよな…。松永俊弥さんは今セッションミュージシャンとしていろんなひとのサポートをしているそうです。うーん、この3人が一緒の演奏、また聴きたい。

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■『パール兄弟2003 真珠とモノクロ』パール兄弟

ハービー山口氏の音楽番組『MUSIC TIDE』のソフト化。よって撮影はハービーさん。いい〜感じの画です。動画と静止画の組み合わせが面白い。サエキ・窪田両氏に芳垣安洋(Dr., Perc.)、立花泰彦(B.)、古舘由佳子・岡村美央(Vn.)の一発録り。1曲ゲストヴォーカルでZOOCOが参加。芳垣さんステキー。

窪田ミックスと、エンジニアの塚田耕司氏のミックスが音声切り換えで聴けるようになっています。素材は同じなのに、鳴りはここ迄変わるのかと興味深い。リミクスみたいに構築を変える訳じゃないのになあ。空間の使い方の違いと言うんだろうか。窪田氏のは奥行きを出す(穴を掘る)、塚田氏のは盛りつける(上に建てる)、と言うか…なんだそれは(笑)

サエキさんは高音があまり出なくなってきたかな。ハスキーになったかも。でも味ですな、これも。

「TOY VOX」とか、原曲知ってるとかなり驚きます。あんなにハイパーな音だったのが!でもグルーヴは生きてるんだよね…。10年程前にあった、フジの深夜番組『WOOD』を思い出しました。MTVアンプラグドが大はやりだった頃の音楽番組で、メンツはリンク先を見ての通り、豪華です。窪田氏と甲田さんの回は「テクノをアコースティックでやる」って企画だった。OMD「ENOLA GAY」がすごおく格好いいアレンジになってたなー。

音声解説も面白かった。「グルーヴにはきっと公式がある」とか「ヒップホップにはコードと言う前提がないから、曲の作り方が根本的に違う」って話。説教するサエキさんにスネる窪田氏と言う珍しいものも聞けます。映像特典もかなりおいしい。窪田氏が未だにウエストポーチを使っていたことにかなりのショックを受けました。本当にこのひとはファッションセンスがない…(言い切った)元は格好いいのにね。オシャレに関しては、バカボンを見習ってほしい。今更ですが。

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■『BLUE』COWBOY BEBOP OST

今更買ってみた。1曲バカボンが参加してる曲(「THE REAL MAN」)があって、これが凄い格好いい。手弾きでドンベーです。おわーこれライヴで聴きたい!PONTA BOX辞めてからバカボンの生ベース聴いてないなあ、聴きたいなあ。今は坂田明さんとのセッションを主に活動されてるようです。

このサントラ、山根麻衣(現在は山根麻以名義)さんのヴォーカル曲も収録されててかなりおいしい。