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2003年04月30日(水)
『WATARIDORI』

『WATARIDORI』@新宿テアトルタイムズスクエア

渡り鳥のドキュメント。移動距離や移動地域とともに、いろんな渡り鳥を紹介していく99分。ほんとに鳥ばっかりです。音楽と、ほんの少しのナレーション。あとはひたすら鳥、鳥、鳥。その数100種類以上!

卵の頃から人間の声や飛行機の音を聞かせておいて、生まれてからも一緒に暮らした鳥なので、調教されている訳ではないけど人慣れしている。カメラを載せた飛行機が群れの中を一緒に飛んでも怖がらないし、逃げない。よってすんごい鳥目線の映像が見られる!飛んでる鳥がめちゃめちゃ近い!羽ばたきの音も聞こえる!これはすごいー。楽しいー。

しかし楽しいばっかりも言ってられません。かわいがって育てた鳥でも、助けてあげることはしません。羽根が傷付いて飛べなくなった鳥が群れに置いていかれ、浜辺で弱るうちに蟹の集団に喰われてしまう(これは衝撃的だったー怖かったー(泣))シーンも、カメラはひたすらその事実を捉えるのみ。自然は厳しい。重油につかっちゃって飛べなくなっちゃったりする鳥も。これは自然云々じゃないですな…。

そこらへんを「これが自然の掟なんですよ!かわいそうでしょ、でも仕方ないんですよ!」とか「人間は自然を汚してるんですよ!いけませんよ!」って言う説教にしないところが潔い。でもちゃんとそこに気付くように作られている。美化はしないけど露悪趣味でもない。いちいちそういうことを言わないで、ひたすら映像を伝える。これには好感持ちました。

あともりもりごはん食べてるうちに群れとはぐれちゃって「え、皆どこ?」っておろおろしてる(っぽい)鳥とかいました(笑)これひとごととは思えなかったわ…と思わず自分を振り返り。

それにしてもペンギンが渡り鳥って知らなかった!そしてイワトビペンギンが何でイワトビペンギンて言われてるのかよーく解りました。岩をね、びょんびょん跳ぶんですよ。あの短い足で!膝とかなさそうなのにどうやって跳んでるんだ。踵の力がすんごくあるのかなー。すごいなー。

絶対帰ってくる渡り鳥にちなんでか、リピート割引カードを貰いました。余裕があればもう1回くらい観たいなあ。

それにしてもニック・ケイヴの曲が使われててビックリした!ブリクサやめちゃったんだよねTHE BAD SEEDS…(涙)と思わぬところでしょんぼりしたり。トホホ。