Movin'on without you
mako



 衝撃と幻滅と迷いと。


あたしには、恋人がいます。


そのひとのことが、あたしはとにかく大切で。
一生をいっしょに過ごしていきたいと思うし
一生たいせつにしていこうと思ってて。

彼もそう思ってくれていて。

ありのままのあたしを
どんなあたしでも逃げずにごまかさずに
受け止めてくれる
親よりあたしをきちんと見てくれる

そんなたいせつなひとと
あたしはようやく、出会えました。
彼と付き合いだして、1年半。

あたしはかれのことが
とってもとっても大切です。
ずっとずっと 大切です。



―――――――――――――――――――――――――

昔、とてもすきだった人がいて。
日記にもたくさん書いたひとで。
いかせんっていう、
あたしの先生であり上司だった人で。

あたしは
なんて言えばいいのか
うまくは言えないんだけど

いかせんのことがいつも好きで
どんなに人を好きになってもそれが底辺にあって

大切な大切な今の恋人と比べても
「恋」っていうその気持ちだけは
いかせんにはやっぱり勝らなくて

「Love is blind」
「恋は盲目」
じゃないけど、本当に周りが見えていなかったあの頃。

そんな衝動的な気持ちはもう起こらないけれど
何も見えないくらい好きにはならないけれど

でもどこかでいかせんのことを想っていて
それは、恋人への裏切りではないくらいに
底辺に、こころの奥深くにある気持ち。


絶対に
あんなに激しい恋をすることは
もう一生ないと思ってたし、
今も、そう思う。

あんなに人を好きになれる瞬間は
絶対絶対もう二度とやってこない。
そう、言い切れる。

そんな人生のある期間を
いかせんと一緒に過ごせたことが
あたしの幸せであり誇りでもあり
なにより、大切な思い出だった。




―――――――――――――――――――――――――

今の恋人を
絶対に裏切りたくなかったし
裏切らない自信もあった。
もう他の誰かに恋をしたって
理性で留めてみせる自信があった。

それくらいあたしには
たいせつな人だったから。

だけど、だけどもし、万が一例外があるとしたら
それは、間違いなく、絶対に完璧に100%、
いかせんだと思った。
あの人しか有り得ないと思った。



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今日、



あたしは恋人に
たったひとつの裏切りをしたよ。





―――――――――――――――――――――――――



ねえ、いかせん。

あなたは、
気の強い奥さんを誰より大切にしてて
だからあたしは泣いたよね。
いっぱいいっぱい泣いたよね。
18歳のあの頃から
あなたを好きな幸せとおなじくらい
あたしは泣いてばかりだった。

どんなに追いかけても
絶対に戻っていくあなたを
それでも追いかけるのをやめられなくて
自分の気持ちすらどうにもならなくて
止めることも傷つけることも恨むこともできなくて。



ただ、好きになることしか
愛することしかできなくて。








だからね、いかせん。

あたし、信じたかった。
あなたは、そんな人じゃないって信じたかった。
奥さんをこれからずっと大切にして
子供と家庭を大切にして

もう二度とあたしを抱くことなんてしないって
信じていたかったの。


こんな形で裏切られるなんて
思いもしなかった。







2004年01月22日(木)
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