ふたりだけの秘密
いつもならどうってことのないCのキツめの冗談にガッツリ凹まされて、 さめざめと泣きながら仕事してたらGMがオフィスに来た。
私がすっかり泣きはらしたウサギ目なのを見て、GMがひと言。 「何だお前、まだ具合悪いの?」 『いや、全然もう大丈夫ですけど』と返事したら 私が泣いてたことを悟ったみたいで、 すぐに面白い話をして笑わせようとしてくれた。
「なぁ、このみんなで年末に撮った写真、 バックストリートボーイズの10年後って感じじゃね?w」 『んふふふw』 「俺が一番年寄りのヤツで、PがJCだな。Dが面白いヤツでCが金髪w」 そんな風にさりげなく優しくされたらまた泣けてきたので オフィスのドアを勝手に閉めて涙を拭いてたら、 ドアの外からGMが叫ぶように言った。
「お前、俺の顔の前でいきなりドア閉めるってどういうことだ?」 『ごめんなさい、でも泣くとこ見られたくなくて』 「何で泣いてんの?」 『・・・言えない』 「良いから言えよ。友達だろ?」
ドアを少しだけ開けて外を見たら、GMが優しく覗き込んで 「言え、聞いてやるから。話したら楽になるよ」って言ってくれた。 『なんか・・・言葉にするとすごい下らないんだけど・・・Cに嫌われてるのかなーって』 「はぁ?」 『だって毎回怒ったような口調で話すし、何してても問いただされるし、 答えたらまた質問されるし、何だか嫌われてるとしか思えない・・』 「バカだなぁ、お前。Cがお前を嫌い?有り得ないだろ。Cはお前のこと大好きだよ」 『そうかな・・・全然そう思えないんだけど』 「お前が具合悪いから、感情的になってるんだろ」 『そうだと良いけど・・・この前の口論といい、怒らせちゃったかな、とか』 言いながら、また涙が出てきた。 「アレは冗談だろ?!」 『そうなんだけど。そう分かってるんだけど、でもCが余りにも冷たいから・・・』 「そんな事考えるお前がおかしいんだよ」 『うん・・・私、おかしいのかも』 でも、GMにそんな風に言ってもらったら、少し安心した。 私の思い込みが激しいだけで、本当はCは私を嫌ってないかもしれないって、 少しは信じることが出来たから。
「・・・なぁ。酒でも飲むか?俺とお前で」 GMがそう笑って言ったので、『うん』と返事。 「ちょっと待ってろ」 そう言ってGMが出て行った後しばらくして、Cがオフィスに来た。 コンコン、と私のオフィスのドアをノック。 最初は出ないつもりだったのに、Cが外から 「Shiho!お前に届け物の封筒持ってきたんだけど!あと警備会社の人が来てるよ!!」 と大声で言うので出ないわけにもいかず、しぶしぶドアを開けることに。 Cが私を見て、案の定「どうしたの?」と、怪訝そうな顔。 『なんでもないよ』と、私。 Cには絶対に悟られたくなくて、努めて普通に振舞った。 Cは急に優しくなって「俺に何か出来ることある?」とか 「じゃ警備の人外に居るから呼んでくる」とか、 普段なら絶対言わないようなことばかり言うから、 GMが彼に私のことを話したんだ、と不安になってしまった。
しばらくしてGMが戻ってきたから、オフィスで二人きりになった時に 『彼に喋ったんでしょ?』と聞いてみた。 するとGMは平然とした表情で、 「お前、俺がそんなことしたら二度と話してくんなくなるだろ?」 『ウン』と、私。 「・・・ってか、大体ヤツに何て喋るんだよ?w」 『そうだよねw』 「だろ?w これは俺とお前の秘密だよ」 そうGMが言ってくれて、すごく嬉しかった。 『良いね、それ。そのままがいいな』と私が言ったら 丁度Cの同僚のA君がオフィスに入ってきたので会話が途切れた。 会話の途中でGMが私を見てウインクするのを見て、 Cへの気持ちをGMに知られてしまったことと、職場でめそめそ泣いてたことと、 GMと秘密を共有してしまったことの全てが恥ずかしくなった。
GMにはずっと頭が上がらないだろうな。。
2007年03月08日(木)
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