嗚呼!米国駐在員。
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2006年05月30日(火) 3連休終了 / 旅行会社のメリット

メモリアルデーの3連休が終了。
90度越えの、まさに夏到来、という感じの3日間で、晴天あり雷雨ありの暑い暑い連休だった。

バケーションシーズンの幕開け、旅行に出る人も多いのだが、毎年のんびりと過ごしてしまう。今年は初日と2日目はゴルフ。ゴルフを2日連続でやったところで、集中力が持続しないからか、少し雑なプレーが多くなってしまう。恐らく日本でプレーする場合、日程は数ヶ月前から予定されており、待ちに待った当日は早朝に出て帰りは夜の1日仕事で料金もそれなりにお高い、よって、慎重に大事にプレーするのだろうと思う。しかし、ゴルフというものが車で10分料金20ドルの世界では、ゴルフそのものが日常化してしまって全く特別な事ではなくなるのはやむを得ないか。贅沢といえば贅沢ではある。ともかく、天気が良いというのは何ものにも変えがたい。健康的な連休であった。


天気が良い、といえば、この季節は日本からの出張者も増える。冬場は絶対に来ない出張者が、図ったようにこれからの時期にやってくる。
しかし何せ広い大陸だ。出張者を連れての出張では飛行機を使う事が多い。これまでは、予約も発券、ホテルからレンタカーまで、会社で契約している日系旅行会社に全てお任せしていたのだが、先日インターネットでの予約を試みた。

手順に従い画面に必要事項をインプットすればいいので、予約はあっという間で実に簡単だ。価格も透明性があって分かりやすい。これまで、この程度のことを旅行会社に手数料を支払って御願いしていたとは、と、何だか損した気分になった。ホテルもレンタカーも同様だ。


そして今日、6月中旬の出張に備えてUnitedのページを検索した。
と、わずか1時間ちょっとのフライトで、何故か料金が900ドル近くする。便をずらしたが同じ、取引先に御願いして出張日程も前後にずらしてみたが、それでも料金は高いままだ。航空会社を変えても同じようなものだ。フライトチケットも需給関係とはいえ、いつもは200ドル前後で購入出来るから、今回だけ10万円支払うのもアホくさい。

困っていつもの旅行会社に電話して、そ知らぬ顔で予約を御願いした。

電話の先での担当者はモニター画面を見ているようだ。
「あれっ、何か催し物が1週間あるようでずいぶん混んでいますね。チケットも900ドル位しますよ。でも、ちょっと待っててくださいね。すぐに折り返し電話しますから。」

担当の男性はそう言って電話を切った。待ってどうなる事やら、こちらはやるだけやったんだからどうせ無理やろ、そう思った。

そして、数分後に電話がかかってきた。

「お待たせしてスイマセン。160ドルでお取り出来ました。」

思わず、「えっ、混んでたんじゃないの?よく取れたね。」と言うと、「我々も色々とやっておりますから。」と答えになっていなような返答があった。どうしても興味があって、どうやってそんな安値でチケットを取ったのかしつこく聞いてみたが、笑ってごまかされた。ホテルも同様、どこも満室だったのが、何とか予約してくれた。彼ら旅行会社なりのノウハウで、供給先(ホテル、航空会社)をしっかりと押さえているという事だろう。

オンラインでの発注ががもてはやされており便利な世の中になったと感じるが、マニュアルの世界でも十分顧客にメリットを与える商売がこんなに身近にあったとは気が付かなかった。特に旅行業は顕著だろう。そもそも、アメリカにいると日系旅行社とのやりとりは、日本語が通じるという語学以上の、つまり日本人同士の安心感、信頼感を得られるのが有難い。


今日のUSA Todayにて、この夏の飛行機での旅行者数が史上最多になりそうだ、との記事があった。予想は6-8月で乗客207万人。1996年は158万人、2001年は185万人、2005年は205万人で最多だったが、今年はどうやらそれを上回りそうである。

にも関わらず、運行便数は去年より減っているし、各航空会社ともリストラしまくって従業員も減っている。おまけに原油高がコストを圧迫しており、まさに航空会社からすれば、チケット値上げの環境が整いすぎている状況だ。だからこそ、うまく旅行会社を利用して、懐に優しく少しでもストレスのない旅(こちとら出張か)をしたいものだ。


Kyosuke