嗚呼!米国駐在員。
<目次>戻る進む


2004年07月08日(木) なんとなく物足りない

夜7時になった。いつものように日本に電話。
「おはようございま〜す。」といつものような元気な声が誰からもでない。どうしたのか、と聞くと「暑くて干からびてしまいそう。通勤だけで体力消耗。」らしい。ここしばらくそんな天気が続いているようだけど、特に今日はひどいようだ。おまけに日本は、スーツにネクタイだからなあ。スーツもシャツも満員電車と熱気で、会社に着いた時にはヨレヨレ。そりゃ、大変だよな。

あれこれ電話してたら結局夜の9時。でもまだ外は少し明るいから、調子が狂う。

どうも仕事がはかどるようなはかどらないような。
駐在してからは、今ひとつ手ごたえが掴みづらい。こちらの企業は基本的には電話しても個人につながるし、そのほとんどがボイスメール(留守電)。それも呼び出し音も鳴らずにいきなりボイスメッセージだから、最初から電話に出る気がないということか。

普段付き合いのある取引先でも、たとえボイスメッセージに伝言を残してメールもしたって、それを受けて先方から連絡があるケースは思ったより少ない。でも、もしかしたら当人が長期休暇を取って会社にいないかもしれない。要は相手の顔が全く見えない事が多い。

アメリカ人は合理的というが、要はきな臭い話は一切排除して、都合のいい時に都合のいい話しかしないような気がする。それが常にボイスメールにしておく理由だろう。そうしなきゃ、いつも5時ピッタリに帰れる訳ないだろうが、とも思うのだけど、これは単に自分が段取りが悪いだけのことかもしれない。

何か新しい事を、少しでも変化を、と常日頃考えて仕事に取り組むような人は、圧倒的にアジアの方が多い気がする。出来れば無難に可もなく不可もなく毎日を過ごして、毎日午後6時に家族団らんで夕食が取れれば、人生それでよし、と考えているアメリカ人が多いといったら怒られるか。新しいことを始めるには当然エネルギーがいる。そんなエネルギーは仕事に使う必要なし、と考えているようにも思える。

赴任当初は、なんて素晴らしい考えなんだ、理想の姿だ、と思ったりもしたんだけど、やっぱりベースがJAPANESEサラリーマンだからか。なんとなくもの足りない毎日である。


Kyosuke