嗚呼!米国駐在員。
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| 2004年06月10日(木) |
上司を情けなく感じるとき |
本社の社長が7月にアメリカにやってくる事になった。もちろん取り巻きの役員連中をずらりと従えてくる。 我々ペーペーには特に何の興味も関係もないのだが、こちらの支店長どもは落ち着かないようで、こちらも迷惑である。
海外現法人の支店長なんていうのは、完全にお山の大将である。 本社のお偉いの目も遠いし、事務所内ではボスとしてやりたい放題で、自分の力で部下を食わせてやっているとまで勘違いするオヤジが多い。アメリカ人スタッフも、給料決定権のあるボスにだけは従順である。ところが、社内で自分よりも上の人間に久しぶりに会うとなると、こういうケツの穴の小さなオヤジは途端にアタフタしてしまうようだ。
勝手に慌てるだけならいいけども、こんなオヤジどもはすっかりプライドだけが増殖されきっており、下の人間を使って色々段取りをさせようとする。下手に自分が動いてヘマするのが怖いのだ。
「ホテルの部屋はもう一ランク上げたほうがいいんじゃないか…」 「飛行機の時間が早すぎる。朝はゆっくりの方がいいだろうか、もう一本遅いのにした方がいいか…」 「日本食レストランの味は確かなんだろうな」
知らん、知らん。お前の上司だろ。俺に聞くな。俺に打診させるな。
適当に放っておくと、慌てて問いたただしにくる。「そりゃ、マズイだろ。」
マズイと思っているのは、オッサンだろ。こっちは秘書でも何でもないんだから巻き込むなって。「サラリーマンで生きていくには、こんな段取りも必要」とか、都合いいこというなって。こっちだって自分がやるべき事はしっかりやってるんだし、明確な指示をもらえば手伝うのはいとわないんだから、微妙な部分の打診をさせるなっての。オッサンもたまには自分で動けよな。
やりたい放題で普段は偉そうなくせに、たかだかこの程度の事でアタフタするボスを見るにつけて、人間として男として、つくずく情けなくなるのである。
Kyosuke
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