加藤のメモ的日記
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2019年05月20日(月) すべての死に至る病はのどから始まる ⓺

いびきは危険なサイン

口内の菌そのものを減らすことも対策の一つ。歯磨きを怠っていると、歯に歯垢(プラーク)が溜まり、固まって歯石となる。歯垢には1グラム当たり1000億個もの細菌が潜んでいると言われ、口腔ケアを怠っていると、それがどんどん口の中で増殖していく。神鋼記念病院耳鼻咽喉科長の浦永氏はこう語る。

「歯磨きは、誤嚥性肺炎の予防としても重要な役割を果たします。特に寝る前はしっかりと時間をかけて歯を磨くようにしましょう。ポイントPは食後すぐではなく、10分〜20分経ってから磨くことです。食後は唾液が多く分泌され、口内の細菌を調整しているからです。口呼吸で口腔内が乾燥しがちな『ドライマウス』の症状がある人や、細菌の僧が舌にこびりつく『舌苔』(ぜったい)がみられる人は、細菌が増殖しやすいので特に要注意です」 

ちなみに、いびきや逆流性食道炎といった持病がある人は、かなりの確率で「隠れ誤嚥」を起こしていると考えた方がいい。これらの持病があり、横向きやうつ伏せで寝ている人は、睡眠中に逆流してきた胃酸が気管に入り、炎症を起こすケースが多い。

特に身体の右側を下にして眠っている場合は、胃の形が変わって胃酸が逆流しやすくなり、咳や胸焼けの原因にもなる。とはいえ、仰向けに寝ると口が開き、唾液の誤嚥が起こりがちだ。そのため、「左向きに寝る」のが理想の寝相だといえるだろう。「むせていなくても、食後に痰が増える、食事を終えるのに時間がかかるようになったといった症状があれば、気づかないうちに誤嚥が進行している可能性があります」(西山耳鼻咽喉科医院院長の西山耕一郎氏)
「のど」が発するサインに敏感になる。これが健康長寿の近道だ。


『週刊現代』12.29


加藤  |MAIL