加藤のメモ的日記
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| 2014年04月30日(水) |
金正恩今度は1000人処刑 |
昨年は100人以上を公開処刑したというのに、いままた1000人以上を処刑しようとしています。もうこのような独裁者を何と形容していいのかわからないと、韓国政府高官もあきれ顔です」こう語るのは、ソウル在住ジャーナリストの金哲氏だ。「この独裁者とは、北朝鮮の暴君・金正恩第一書記(31歳)である。昨年末に長く「ナンバー2」だった張成沢(チャンソンテク)朝鮮労働党行政部長を、電撃的に処刑したばかり。だが今度は「張成沢派」と見られていた党や政府の面々、それにその家族らを、根絶やしにしてしまう計画なのだという。
「4月15日に向かえる『太陽節』(故金日成主席誕生日)を記念して、生け贄に捧げようということのようで、まさに末期的な宗教国家です」(金哲氏)幸いにして処刑を免れた者も、悪名高い強制収容所送りになるのは確実だという。北朝鮮には清津、化城、曜徳、介川、北倉という5ヶ所の強制収容所があり、計12万人が収容されている。強制収容所からの唯一の脱出者と言われる申東赫氏が語る。「強制収容所に一旦入れられると、それは死刑宣告と同じことです。家畜同様の扱いを受け、核開発などの危険な仕事や重労働に駆りだされるのです。金正恩時代になって、強制収容所はますます増設される一方です」
そんな中、4月9日に、国会に相当する最高人民会議が平壌で開かれ、金正恩第一書記に対する賛辞が並んだ。「金正恩は、今や信じられるのは妹で秘書役の金与正(キンヨジョン)だけというありさまで、裸の王様です。そのため大静粛に続き、北朝鮮は近く、4度目の核実験を強行し、苦しくなった体制を何とか維持しようとしています。同時に韓国への挑発行為に及ぶ危険性があり、実際、韓国では無人偵察機が立て続けに3機、発見されています」(金哲氏)このような金正恩の「黒い思惑」には、国際社会が結束して、一刻も早く対処すべきだろう。
リレー読書日記 『絶望の裁判所』
原発事故、戦争、冤罪…。緊急時には物の役にも立たない日本の官僚政治の弊害
袴田事件の再審開始が静岡地裁で決定した。袴田さんは辛くも死刑を免れたが、それにしても48年間は長過ぎた。長期間、拘置所につながれ、毎日毎日死刑の恐怖にされされれば、誰だって精神を蝕む。地裁の「決定」がこれ以上袴田さんの拘置を続けるのは耐えがたいほど正義に反する」と記したのは当然だろう。「正義」を回復するにしろ、不正義の生け贄に供されたのは生身の人間である。辛い過去は復旧しようがない。
原判決を書いた静岡地裁の熊本元判事は46年前、合議制に押し切られて死刑判決文を書いたが、良心の呵責に耐えられず裁判官をやめて弁護士に転じた。そして原判決から39年後、「裁かれるのは我なり」と、袴田さんは無罪だと思ったことを明かした。あまりにも遅すぎたとはいえ、裁判所が行なう正義とは保たれたのだろうか。瀬木比呂志著『絶望の裁判所』を読むと、とうていそうは思えない。結局、裁判所が司法の役割を果たしていないから、冤罪が生まれる。
「日本の刑事司法システムで有罪無罪の別を実質的に決めているのが実際にはまずは検察官であって、裁判所はそれを審査する役割にすぎない」著者は東大法学部卒。1979年以来、裁判官として東京地裁、最高裁などに勤務したが、2012年明大法科大学院の専任教授に転身した。民法が専門とはいえ、最高裁まで経験しているだけに司法の荒廃を伝える筆致は説得力に富む。
日本の裁判を歪めた元凶は、最高裁事務総局であり、事務総局が裁判官の官僚化を推し進めている。そのため大多数の裁判官が判決では先例に追随し、棄却、却下の方向をとり、判決を書かずにすまそうと和解を押しつける。「下級審裁判所こそ裁判の生命線なのであり、それが致命的に損なわれれば、その司法システムはもうおしまいである」袴田さんの例を見てもそうだ。今回の地裁決定は警察、検察のデタラメ捜査と無批判にそれに乗ってチェック機能を果たさなかった裁判の恐ろしさを改めて国民に知らせてくれた。
溝口 敦
『週刊現代』4.26
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