加藤のメモ的日記
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2014年03月08日(土) 集団的自衛権の行使

安倍政権は、アメリカが戦争をする時、自衛隊が地球上のどこでも参戦できるようにしようとしている。これが集団的自衛権の行使である。戦争で外国人を一人も殺さずにきた戦後日本の歴史を180度変える重大なことである。日本は戦争をしない国と固く誓って戦後、再出発をした。それが憲法9条である。憲法解釈を変えることで憲法に抜け道をつくろうとしているのだ。

安倍政権は、これまで憲法上認められないとしてきた集団的自衛権の行使を、閣議決定で容認に変更しようとしている。戦後、一発の銃弾も外国人に向けて撃ったことのない自衛隊が、初めて銃を撃つことになるかもしれない。相手が攻撃してくれば、自衛隊に戦後初めて戦闘による犠牲者も出る。集団的自衛権の容認とはそういう意味を持つことである。戦後の歴史を変える、まさにレジームチェンジ(体制転換)である。

安倍政権というのは、これまでの自民党政権の中でも最もイデオロギー(政治的思想)先行の政権だと思う。どういうイデオロギーかというと、戦争はしないと誓った戦後の政治・社会を否定して、戦前に戻ろうというものである。つまり日本を戦争ができる国に変えようというものである。第一次安倍政権で、すでに安倍首相は「美しい国・日本」といい、「レジームチェンジ」といった。現在の第2次安倍政権になって、その言葉のイデオロギー的狙いがいっそう露わになってきた。

特定秘密保護法の制定も、集団的自衛権の容認も、靖国神社参拝もすべて戦前回帰といった同じ根っこから出ている。教育委員会制度の改悪も、慰安婦問題で日本軍の関与を認めて謝罪した「河野談話」の見直しもそうである。安倍政権はメディア対策を非常に重視している。NHKだけでなく、民放テレビ局の社長、新聞社の社長と煩雑に会食している。こんなにメディアの社長と食事をした首相はいない。

安倍首相は、NHKの12人の経営委員会の中に自分の友達を4人も入れた。これは微妙な数字である。経営委員会はNHK会長を選ぶのに過半数ではなく、9人の賛成が必要である。12人のうち4人が反対すると選べない。つまり安倍政権に批判的な会長を選ぶことができないわけである。安倍政権のやろうとしていることの全体が国民にわかれば、今の50%近い支持率は、一気に下がると思う。


『週刊朝日』 鳥越俊太郎


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