加藤のメモ的日記
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2014年03月11日(火) スピード思考力

日本は戦争のない特別な国

日本というのは、過去において一度も外国や他民族に侵略されたことのない国です。だからアイヌや沖縄のような例外を除けば、民族的にはほとんど混じり合った要素がない。これは極めて特殊なことです。例えば日本とよく比較されるのは、大陸と離れた島国であるイギリスです。だからアイヌや沖縄のような例外を除けば、民族的にはほとんど混ざり合った要素がない。これは極めて特殊なことです。

例えば日本とよく比較されるのは、大陸と離れた島国であるイギリスです。しかしイギリスと日本の歴史をみると、全く違う国なのがよくわかる。そもそも”イギリス”という名称からして、正しいものではありません。「大ブリテン島および北部アイルランド連合王国」というのが正式名称です。我々がよく「イギリス」と言っている部分は、その一部であるイングランドのこと。ほかにウェールズとスコットランドと北アイルランドが連なって、”U、K(United Kingdom)”と呼ばれる連合をつくっているわけです。その理由は歴史的背景が異なっているからで、それほど征服と分裂を繰り返したのがこの国なのです。だから現在でも北アイルランドでは、独立運動のテロなどが絶えないわけです。

歴史を追えば、紀元前5〜6世紀にイギリスに移り住んだのがケルト人。それからローマに、アングロサクソンに、ノルマン人と征服が続いていくのです。そういった経緯を背景に、中世以降もジャンヌ・ダルクが登場したフランスと争った百年戦争(1339〜1453年)に、薔薇戦争(1455〜1485年)、三度にわたる英蘭戦争(1652〜54、1665〜67、1672〜74年)と国内や国外で戦争を繰り返し、帝国主義時代になればそれこそアフリカ、インド、中国、アメリカ大陸、オセアニアへと戦争を拡大させていく……そうしてできあがったのが大英帝国と呼ばれたものなのです。

明治維新以後は、日本も世界的な戦争に巻き込まれることになっていきますが、以前の対外戦争をみれば、日本は「白村江の戦い」(663年)と、2回の元寇(1274、81年)それに「文禄・慶長の役」と呼ばれる豊臣秀吉の朝鮮侵略(1592〜93年、1597〜98年)の3回しかないわけです。元寇というのは戦争というより完全な防衛ですが、ともかく1500年くらいの間に3回しか外国と戦争をしたことはない。南太平洋の島国などを別にすれば、この歴史は非常にユニークなものです。そしてその特長は、私たちのもつ文化にハッキリ現れています。


『スピード思考力』榊原英資


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