加藤のメモ的日記
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2014年02月17日(月) 慰安婦問題

「慰安婦はどこの国にもあった」と語ったNHKの籾井(もみい)勝人会長。その会長を選ぶ経営委員2人もとんでもない暴言で国内外の厳しい批判を浴びている。経営委員に任命したのは安倍晋三首相。こんな人物をなぜ公共放送であるNHKの経営委員にしたのか、背景を追跡した。

「南京団虐殺はなかった」「アジア侵略は大嘘」…。東京都知事選に立候補した元航空幕僚長の応援演説に立ち、こんな暴言を繰り返したのはNHK経営委員の百田(ひゃくた)尚樹氏(作家)。他候補を「人間のクズ」とも貶めた。中韓両国はもとより、米政府からも非常識だ、と強い批判が出ている。もう一人は、埼玉大学名誉教授の長谷川三千子委員。朝日新聞東京本社で「朝日と差し違える」と叫び、拳銃自殺した右翼団体幹部を「神にその死を捧げた」と礼賛する追悼文を発表していた。憲法の象徴天皇制を批判し、天皇を「現御神(あきつみかみ)」、つまり生きている神と表現し、テロ行為を礼賛した。

放送法はNHK経営委員の資格要件として「公共の福祉に関し、公正な判断」を求めている。その資格を欠く2委員を、なぜ安倍首相は任命し、今も擁護しているのか…・自民党が野党だった2012年7月3日、安倍氏が会長を務め、侵略戦争を肯定・美化する保守派グループ「創世日本」の総会が開かれていた。講師に招かれたのが長谷川氏だった。下村博文氏(現文科相)から「日本の保守の女性の鏡」と紹介された長谷川氏。アジ演説と前置きして攻撃した対象はマスコミだった。その内容はNHK経営委員の長谷川氏が、安倍首相を会長とする保守派議員グループ「創世日本」の2012年7月3日の総会で行なった演説。それは、第一次安倍内閣が挫折したのはマスコミのせいだという主張だった。

―マスコミが安倍首相を政治的に戦死させた。
―マスコミが腹痛で辞めた、投げ出した首相というレッテルを張った。
―マスコミのマインドコントロールに今も多くの国民や自民党員が洗脳され ている。

現安倍内閣には、安倍氏とともに委員の選考をした新藤総務相や菅官房長官など創世日本のメンバーが10人も入閣している。いわば思想的にも同士である長谷川氏を安倍氏がマスコミ対策の切り札としてNHKに送り込んだのである。他方、吉田氏は安倍首相と共著を出すほどの同志。そこでも「安倍政権に対して、今は左翼メディアの連中は虎視眈々と刃を研いでいるところだと思う」と注意喚起をするほどである。同志として安倍氏が擁護したとしても、侵略戦争を肯定・美化するという立場は、戦後政治の原点の否定であり、国際社会からの批判は必死である。



『週刊朝日』


加藤  |MAIL