加藤のメモ的日記
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国内最大級のデジタル家電と情報技術(IT)の展示会「シーテッJAPAN2013」が、10月1日、千葉市の幕張メッセで開幕する。東日本大震災以降は、太陽光発電などエネルギー関連の展示が増え「脱テレビ化」が進んでいたが、今年は電機各社がフルハイビジョンの4倍の解像度を持つ、4Kテレビなど、テレビ関連の展示にスペースを割いた。4Kテレビはまだまだ高額だが、2020年に東京で開催される夏季五輪に向けた景気回復を見込み、特需も視野にテレビの復権を狙う。
電気各社 2020年の東京五輪にらみ
パナソニックは、展示品のほぼ全てが4K関連商品となった。ブース中央に商品開発中の4K有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)の視聴コーナーを特設した。55型ディスプレイ3台を集め、「先進技術による高画質向けの大画面4Kテレビに加えて、開発中の40型と比較的小型の4K テレビを展示した。「画像編集者などでのニーズが見込まれる。利用者のニーズに応じた商品開発が強みになっている。
ソニーは開発中の4K有機ELテレビを中心に展示し、近くに4K映像が録画できる業務用・一般用のテレビカメラも並べて展示している。プロから一般まで、4Kの映像を撮影して映すことができ、4Kが身近になってきたことを示す狙いだ。このほか、4Kテレビを未発売の三菱電機も開発中の4Kテレビを参考出品。「独自のレーザー光源による色鮮やかさが特徴」といい、今後市場動向を見ながら商品化を検討していくという。
国内テレビメーカーの生産体制
かって国内電機メーカーの花形だったテレビ事業は、今や各社の足かせだ。韓国、中国、台湾メーカーの価格攻勢は激しく、黒字を確保しているメーカーはほとんどない。収益性が高い50型以上の大型テレビや、高精密4Kテレビで劣勢挽回の機会を狙っているが、当面は工場の集約や人件費の削減で赤字の拡大に歯止めをかけざるを得ない状況だ。
国内勢のテレビ事業不振を象徴づけたのが、兵庫県尼崎にあるパナソニックのプラズマパネル工場の生産停止だ。尼崎工場は同社が2008年、薄型テレビの需要増を見込んで4000億円超を投じた巨大事業だが、その後の市況低迷で赤字が拡大、2011年度に生産停止に追い込まれた。それに続く大型投資だった同県姫路市の液晶パネル工場も、現在生産しているのはタブレット向けなどの中小型が大半だ。
シャープも2010年に最先端の液晶パネル工場を堺市で稼働したが液晶の「一本足打法」が経営を直撃した。自社で開発から組み立てまで行なう一貫体制を転換し、堺工場は台湾の鴻海精密工場との共同運営に移行した。ソニーも世界に9拠点あったテレビ工場を4拠点に削減し、日立製作所は自社生産から撤退している。ソニーは2013年4〜6月期に3年ぶりに黒字化を果たした。各社は既存のテレビの4倍の精密度がある4Kテレビで巻き返しを狙うが、韓国勢も市場投入済みで、再び価格競争に陥る可能性もある。
東芝 テレビ生産縮小 2013年度末に、自社工場は海外に一カ所
東芝は9月30日、海外3カ所にあるテレビの自社工場を。2013年度までに一カ所に集約すると発表した。メキシコ、ブラジルを除く中南米地域など十数カ国では販売も中止する。同社の薄型テレビ事業は、サムスン電子など韓国勢の攻勢で苦境に陥っており、2012年度まで2期連続で約500億円の営業赤字を計上している。拠点の集約などにより2013年度下期の黒字化を目指す。
ポーランド、中国、インドネシアの3カ所にあるテレビ工場のうち、需要が旺盛で効率的な生産設備があるインドネシア工場に集約する案が有力だ。残る2工場は海外企業などに売却する方向で調整する。これにより海外の従業員約2000人を削減する。
東芝は2011年度末に、テレビの国内生産から撤退し、中国など海外の電子機器の受託製造サービスに生産を委託する割合を拡大してきた。しかし欧州や中国を中心に薄型テレビの販売は頭打ちが続いており、世界売り上げシェアも2010年の5.7%から2013年1〜6月は3.3%に低下した。
2013年4〜6月期も薄型テレビ事業は、約100億円の営業赤字が続いており、同社は追加のリストラ先が不可避と判断した。生産拠点の集約により、5割強あった自社生産比率は3割に低下した。海外従業員に加え、国内でもテレビ事業の従業員1000人の配置転換を実施し、同事業の従業員数は2013年度末までに前年度の半分の3000人に絞り込む。2013〜2015年度の2年間で人件費を200億円削減する。東芝は世界100カ国以上でテレビ販売をしているが、販売地域の見直しにより、今後は需要が旺盛なアジアや中東、アフリカなどに注力する方針だ。
『毎日新聞』10.1
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