加藤のメモ的日記
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拉致問題の旗振り役だったのに……
「EXILEコンサートの観客は4万7000人、長嶋&松井の国民栄誉賞のセレモニーが4万7000人。これも支持率アップのを狙った安倍首相のコミュニケーション戦略ですよ」官邸スタッフはこう胸を張るが、10日足らずの間に2度も東京ドームに足を運んだ総理は前代未聞だろう。しかも、それが本当に支持率アップにつながるならまだしも、怒りを買ったのでは元も子もない。
先月4月27日の東京ドームで開催されたEXILEコンサートを安倍首相が2時間にわたって鑑賞したことは、すでに報じられている通りである。一部では「アベザイル」などと呼ばれ、本人もEXILEのロゴが入った旗を振るなどご満悦だった。ところが、その安倍氏の有頂天ぶりに、最大の支援者から「がっかりだ」と落胆の声が上がっているのをご存じだろうか。
実はこの日、日比谷公会堂では「すべての拉致被害者を救出するぞ!国民大集会」が開かれていた。拉致問題は、安倍首相自ら「自分が誰よりも早くからこの問題に取り組んできた」とアピールしてきた政治課題でもある。もちろん、安倍氏も集会に参加したが、挨拶のみで滞在時間わずか30分という短さ。
拉致被害者家族の一人は、後日、拉致議連の自民党議員にこう漏らしている。「安倍さんがいよいよ総理になって、私たちも盛り上がっていました。当然、大会終了までいてくれると思っていたんですが、時間がないということでしたし、確かにそうだろうと納得したんです。それなのに、こちらが30分で、その後のコンサートは2時間ですからね。笑顔で彼らと写っている写真を見て、正直がっかりしました」
民主党政権時代、野田佳彦前総理が同じ集会を30分ほどで退席した時は、安倍氏に近い自民党議員たちが「野田政権は拉致問題を解決する気がない」と散々批判した経緯がある。それだけに「拉致の安倍」で名前を売った張本人が30分で退席し、コンサート鑑賞とは、拉致被害者家族たちも予想外だっただろう。裏切られたと思うのも無理はない。
一期目は「拉致」で総理の座を射止めた安倍氏。二期目は「拉致」で総理の座を追われるかもしれない。
『週刊現代』5.25
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