加藤のメモ的日記
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2013年03月13日(水) 追いだきがない仮設の風呂 

支援打ち切りに絶句

東日本大震災から11日で2年。今も被災地は復旧・復興とはほど遠い生活が続いている。住まいを見ると約31万5000人超の被災者が仮設住宅などで避難生活を送っている。その仮設にも多くの入居待ちが…。今こそ被災地と心を共有する政治が必要だ。

仮設住宅への入居希望者が相次いでいる。宮城県石巻市の阿部さんもその一人。妻の奈萌(29)さんと3人の子供の5人家族である。住んでいた借家は震災で半壊。大家から退去を迫られ、1年前から家族は離ればなれで親類宅に身を寄せていた。「早く家族一緒に暮らしたい」。その願いを仮設住宅に託した。

宮城、岩手両県によると、仮設住宅入居待ちは現在420世帯を超える。入居待ち期間は3,4か月が多く、地域にこだわると1年待ちもある状況だ。1年待った阿部さんは3月になって、ようやく子供の学校近くの仮設住宅に入居が決まった。しかし、下見して絶句した。寒冷地なのに風呂の追いだき機能がない。「家族5人が風呂に入っていると湯が冷める。末っ子はまだ0歳。風邪をひいてしまう」

市役所に行くと、追いだき機能の追加申請は締め切ったといわれた。昨年、追いだき機能を求める被災者の切実な声を日本共産党が国会で取り上げ、政府は災害救助法の国庫負担の対象にした。ところが、「仮設は2年期限」「新入居者は無し」という立場の政府は、追いだき機能追加も、今年度予算で完了したとして、市も1月末で申請を打ち切った。

一人暮らしなどの理由で追いだき機能追加を期限内に申請しなかった仮設住宅は、同市に3割以上もある。そこに新たに入居する被災者は、追いだき機能という、最低限の切実な要求さえ拒否されるのである。災害公営住宅の建設が大幅に遅れ、仮設を4年以上継続せざるを得ないのが現実である。にもかかわらず政府は、期限切れとしてさまざまな支援策を打ち切るのである。

東日本大震災から2年 国はもっと支援を 線引きに疑問

自宅再建を目指す被災者にも様々な困難がある。全・半壊合わせた被災家屋件数が4431件にのぼる岩手県宮古市。飛鳥田さん(50)は、妻や長女、長男の4人で市内の仮設で生活している。自宅は津波で全壊した。本人や家族は高台への移転を希望するが、いくつもの障害がある。全壊した自宅は、国の防災集団移転促進事業の対象外とされた。危険区域と行政が認定しなかったからだ。そうなれば、被災した土地の買い上げはない。「堤防からわずか10メートルの距離なのに…」と、危険区域の線引きの曖昧さに疑問を呈する。

もう一つの障害は、生業の漁業の復興遅れである。カキの養殖の水揚げは、震災前の10分の1に激減した。現在は国の補助事業とされ、給料をもらって生計に充てている。しかし、今油代の高騰で月に6万から7万がなくなる。「アベノミクスいう安倍首相の経済政策で物価が上がって、干上がってしまう」と飛鳥田さん。「土地・住宅購入のためのローンも組めない。自宅を再建したいが、カキの水揚げが軌道に乗るのは良くて再来年。家はそれ以降。その時に消費税が増税されたら…」

最高300万円という国の被災者生活再建支援金は低すぎる。日本共産党宮古市議団の田中団長は指摘する。「国は個人財産の形成につながる支援に及び腰だ。生活再建支援金を最高500万円にして、持ち家再建を希望する人が諦めてしまう前に、背中を押す必要がある」



『赤旗』3.10


加藤  |MAIL