加藤のメモ的日記
DiaryINDEX|past|will
福島原発事故で東京電力福島第一原発の4基は廃炉が決まり、日本に残る原発は50基になった。政府は福井県の関西電力大飯原発2基を再稼働させたが、他の48基は止まったままである。福島事故を受け、原発周辺の避難区域は従来の半径8〜10キロ圏から30キロ圏内に拡大された。しかし、それに応じた避難計画はどこにもできていない。
省エネすれば原発が再稼働しなくても、電力を賄えることは事実が証明している。大飯原発を再稼働しなくても夏の電力が足りたことは、関西電力が認めている。つまり、現状は「原発ゼロ」がすでに96%まで実現しているのである。活断層の危険が否定できない大飯原発の稼働をやめ、停止した原発はそのまま廃炉の過程に入れることこそ、最も現実的な道である。
他方、原発ゼロの決断を10年後や20年後に先送りすれば、今止まっている原発を再稼働することになる。再稼働すれば、処理することのできない核のゴミが増え続け、福島原発事故のような重大事故が起きる危険性に絶えずさらされる。原発のほとんどは、活断層の真上など地震が起きやすい場所に建設されている。福島級の大事故は10年以内に起きる可能性があると、昨年10月に原子力委員会も試算している。福島級の過酷事故がもう一度起きると破局的な結果を招く。
つまり、各党の原発政策を判断するうえで、今最も重要な試金石になっているのが、原発再稼働をするかどうか、ということなのである。原発ゼロを決断し、廃炉プロセスを始める一方、電力を確保する過渡的な緊急措置として、5〜10年程度の火力発電も使い、その間に再生可能エネルギーの大規模普及と低エネルギー社会へ移行することを模索しなければならない。
民主党は、「30年代に原発再稼働ゼロを可能とする」というが、米国と財界の強い圧力で閣議決定も断念した。逆に大飯原発の再稼働を認め、電源開発の青森県の大間原発の建設再開も認めた。自民党は「原発ゼロ」の方針を攻撃し、公明党は原発の40年運転を掲げている。みんなの党も「再稼働はやむを得ない」としている。日本維新の会は、「30年代までにフェードアウト(段階的削減)と発表したが、石原代表が「暴論」と一括して否定した。代表代行の橋下徹氏も「公約」ではないと認めた。
核武装論者の石原氏は、「核兵器保有のためにも原発はやめられない」が持論である。日本未来の党の嘉田代表は、「再稼働は針の穴を通すより難しい」と言いながらも、原発即時ゼロは明言せず、10年後に卒業としている。
『週刊朝日』
|