加藤のメモ的日記
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2012年12月24日(月) 官僚の天下り25000人

国家の病巣である天下り、その禁止法制化は壮絶な官僚の抵抗により事実上の廃案となった。官僚が起草した「退職管理基本方針」原案は旧来通りどころか、さらに天下りが自由化されるものである。結局140年間連綿と存続する官僚支配は想像を凌駕するほど絶対的に強固であり、政権交代程度では微動だにしなかったということである。天下り先となる公益法人、特殊法人、独立行政法人は制法人は4504。同法人に再就職している国家公務員は25.245人。国庫からの補助金は12兆6047億円。つまり1法人当たり約27億円、天下り役人1人当たり約5億円が税金から拠出されているわけである。これには民間部門への天下りが含まれていないので、実際には3万人規模と推定される。

国家公安委員会(警察庁)270人
文部科学省 2980人
農林水産省 2009人
経済産業省 2124人
国土交通省 6929人
厚生労働省 3643人
金融庁   160人
総務省   1317人
法務省   1224人
外務省   348人
財務省   792人
環境省   256人
防衛省   2834人
宮内庁   359人
(合計 25.245人)

このように検察、裁判所や警察OB連中もこぞって天下りしているわけなので、国家の最高権力を敵に回して勝てるはずががない。冤罪だろうが、自殺に見せかけた不審死だろうが政治暗殺を私怨の殺人として処理しようが、結託すれば簡単なことだから、天下り禁止などと言い出す輩が何をされるかは想像するに難くない。マニュフェストの枢軸に唾棄するような「亡国の天下り容認法案」を民主党が受け入れる背景には、「その筋」からすさまじい恫喝、脅迫、圧力があったのだろう。実際、石井こうき議員を刺殺した伊藤白水は獄中で「実は、依頼されてやった」と声明を出しているが、法曹界は無視している。

ちなみに公益・特殊・独立行政法人のほか、地方自治体にも傘下の外郭団体があり、合算すると総数は約2万6000社となる。センター、機構、公社、連盟、会館、協会とか名のつく、いったい何をやっているのかわからない団体である。国と同じ構図で地方役人が天下り、利権の温床と化しているわけである。こうした団体は公益を立て前にしているので事実上何らの生産活動も営利活動もしていない。

また統一されたバランスシートがなく資産状況すらわからない。国の外郭団体同様、多くは自主財源を持たない法人なので、運営経費は郵貯、年金、簡保の積立金と公債(国債、地方債)の流用、つまり「財政投融資に頼っているわけである。今後、天文学的債務により消費税はじめ各種租税、社会保険料の引き上げは必定となる。「権力が腐敗するのではなく、権力そのものが腐敗である」との至言通り、この国の政治は強力な拝金主義が貫徹し、そこに道徳律が入り込む余地は全くない。


『週刊新潮』


加藤  |MAIL