加藤のメモ的日記
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2012年05月10日(木) いつまでも若く見られる方法

何を食べれば若く美しくなれるか、とんな薬を飲めば健康になれるか、皆さんそんなことばかり聞いてきます。みんな世の中の間違った健康常識に毒されてしまっているのです。若さをキープし、健康な体でいるためには、昔から「栄養と休養」だといわれてきました。でもそれは昔の食料が欠乏した時代に過酷な労働を強いられてきた人たちに対しての話なんです。現代人はなぜ体力がないのか。それは運度不足と栄養過多です。とくに栄養に関しては、何を食べるかよりも、いかに食べる量を少なくするかを考えなければなりません。こう言い放ち、従来の健康常識を真っ向から否定するのは、南雲吉則氏。56歳だ。このたび、健康と若さを維持する秘訣を網羅した『50才を越えても30代に見える生き方』(講談社プラスα新書)が21万部を超えるベストセラーになり、話題を呼んでいる。

その外見の若さにも驚くが、50代半ばになりながら体の中も。脳年齢38歳、骨年齢28歳、血管年齢26歳と驚異的な数値が並ぶ。20年前まではメタボ体型のオジサンだった彼が、30代に見えるイケメンへと変身した理由はどこにあるのか。それは、誰もが実践できるシンプルなものばかりだった。

私は30代半ばまでは、まさに「医者の不養生」の言葉通りの生活。タバコを嗜み、暴飲飽食の日々でした。そんなとき、62歳の父親が心筋梗塞で倒れ、医師を引退することになってしまったのです。ちなみに祖父も52歳のとき心筋梗塞を患いました。

肥満体のままでは、父親や祖父のようにいつ心臓病で倒れるかわからない状態。そこで週5回、スポーツジムに通い始めたという。自転車に水泳と身体を精いっぱい動かした。ところが、これが大きな間違いだったというのだ。体を動かせば体重は落ちる。この常識は南雲医師にとっては幻想でしかない。痩せるかなと思ったらなんと太るんです。どんどん体重が増えていった。体を動かすことによって、筋肉中のグリコーゲン(糖質)が消費されます。そうすると低血糖を起こす。お腹がすくので食べる量が増える。食べた後はそのまま消費されるわけではなくインスリンによって脂肪となり、体内に蓄えられます。この悪循環に陥り、77キログラムまで太り、不整脈も出始めてしまったんです。

スポーツもダメ、食餌療法もダメ。見た目は年齢より上にみられ、お腹はむくんだままでした。こうした紆余曲折を経て、私がたどり着いた考えは至ってシンプルでした。まずは食事の際、食器の数と大きさを制限してみました。一汁一菜ですね。子供用の小さなお茶碗とお椀、そしておかずはコーヒーカップのソーサーほどのお皿の上に一品だけ。こうして、いままで食べていた量の6割に制限したのです。1日3食。ただしおかずは肉でも魚でも食べたいものを食べていいというルールを自分に課しました。これを続けるだけで、62kgまで落とすことができた落とすことができた。ここまでは通常のダイエットとさほど変わりはないかもしれません。私の若さの追求は、45歳から始めた「一日一食」に向かいます。

朝は胃もたれしている火もあれば、時間が取れないこともある。昼食をとってしまうと、午後の仕事中にどうしても眠くなる時間が生まれてしまう。「だったら、一食でいいや」ってね。一日一食ですから、午後になるとどうしてもお腹が減ってきます。お腹がグウと鳴ったあと、わざと一時間ぐらい食べずに我慢して、鳴らせたままにしておく。実はここが若さを取り戻すポイントです。お腹が鳴るということは、消化管からグレリンというたんぱく質が出ている証拠。グレリンの語源は成長です。この瞬間、脳から成長ホルモンがたくさん出ていることがわかったのです。

この成長ホルモンは、肌をきれいにしたり、傷ついた体を治す効果を持っています。お腹が減っている時こそ、若さを取り戻しているんです。また、空腹のとき、サーチュイン遺伝子という若返り遺伝子が活性化することもわかっています。本来、飢えと寒さに耐え続けてきたのが人類17万年の歴史です。極限状態になったとき、生命力が途絶えてしまえば人類は滅亡していた。それを耐え抜いた子孫だけが、今日の現代人になっている。最低限の量を食べれば、それでいいのです。

我々は動物であることを忘れてはいけない

南雲医師の話を証明するこんな実験結果がある。ある動物実験で、食料を4割減らした動物は全て1.4〜1.6倍長生きしたというのだ。この実験はミミズやサルにも効果が証明された。サルにいたっては、ほかのサルに比べ晩年になっても毛並、顔つき、体つきが若々しいままだったという。では、食事の量を制限した上で、何を食べることが効果的なのか。キーワードは「丸ごと」である。

どうしても私たちは体の数値が悪くなると医者に頼り、薬に頼る。それより食べ物を丸ごと食べることが大切。薬なんて必要なくなりますよ。小魚だったら頭から何からすべて、野菜であれば葉っぱの部分も残さず、パンなら黒パン、米なら玄米。自然にある状態に近いまま食べる。これを「完全栄養」といいます。こういうものを食べていれば、若々しい身体を維持することができるんです。肉を食べる必要はないんです。牛や豚は恒温動物です。肉の脂は室温で固まってしまう。人の身体の中で固まるのです。これは動脈硬化に直結します。魚の場合は変温動物ですから、そうした怖さはありません。

我々人間は、動物であることを忘れてはいけません。動物は塩を振らずに素材のまま食べる。それでいいんですよ。ついつい、濃い味付けにしてあるものを食べたくなりますが、それは非日常を求めているということ。それが癖になり、習慣になる。その先に待っているのは生活習慣病です。イモだってかぼちゃだって、米だって素材の味が一番いい。サルが魚に塩をかけて食べますか?濃い味けを見直すことは、メタボ解消の一歩です。

水も同じです。「毎日2リットル飲めば血液がサラサラになる」とよく言われますが、これも間違い。喉が渇いたからといってすぐに水分補給をすれば、そのたびに血液の濃度が変わってしまう。血圧が安定せず、身体の恒常性が保てなくなってしまいます。朝起きたとき、顔や足にむくみが出ることがよくありますね。むくみは体の水分が必要以上にあることから起こるんです、だから、水を飲むことが必ずしも正しいとはいえません。私は喉が乾いたら水分をとるのではなく、ガムを噛むことにしています。唾液は一日1〜1.5リットルも出る。体内の水分で必要な者は再吸収されますし、余分なものは尿として出ますから、必要以上に水分をとることはないんです。

患者さんが胃潰瘍だとわかった時、医師は絶食を課して点滴を打つ。あの点滴の中身も少しの糖分が入った水ですよ。あれは消化管を休めるために行なう治療です。正常な状態に戻すのは医師でも薬でもなく自分自身ですから。本来、人間はそうした治癒力を備えているのですが、皆、その大原則を忘れてしまっている。

一日一食は、また別の面でも効果を生む。内臓脂肪が燃焼し、血中コレステロールが減ることで、日頃感じているストレスが和らぐ。ストレスが減れば、危機の状態に陥ると分泌されるアンドロゲン(闘争ホルモン)が出にくくなる。アンドロゲンとは、ニキビやフケ、毛が抜ける症状などを生む男性ホルモンだ。多くの男性が気にしている頭髪問題まで改善できるというのだ。

ハゲは遺伝だけじゃないんです。私の父親、祖父とツルッパゲなんですが、私を見てください。コレステロールを減らして、ストレスをうまくコントロールすることで、頭髪は必ず維持できます。いつまでも若くあるために食事とともに重要なのが眠りです。私は夜10時から夜中の2時までは必ず睡眠時間にあてています。この時間は、脳から成長ホルモンが出て、身体が若返る。内臓脂肪も燃焼します。それと同時に辺縁系の中の海馬が必要のない記憶をどんどん消去してくれる。つまり、ストレスから自分を解放してくれているんです。結局、食生活と睡眠のとり方、これが人間を若々しくしてくれる根源なのです。

人は何かが起きたとき、何をすればいいのか悩む。でも、その質問が大きな間違いなんです。私はこう答えるんですよ。「何もしなければいいですよ」と。「何を飲んだらいいのですか?」と問われれば「飲まないでください」「何を食べたらいいんですか」と問われれば「食べないでください」また、「どのくらい体を動かせばいいですか?」と問われても「運動はしなくてもいいです」と答える。これが私からのメッセージです。暴論にきこえるかも知れませんが、これが健康な身体、若々しい身体を手に入れるための紛れもない事実なのです。私はあと数年で還暦を迎えます。意識を変え、体型を変えてから10年ほどたちますが、数値はほとんど変わっていません。ですから、体内の数値はさほど変わっていないです。

こうすれば50代でも30代に見える極意

●食事を40%減らせば寿命は1.5倍になる。空腹でお腹がグーッと鳴っている間に身体は若返る
●魚は頭から尻尾まで、野菜や果物は皮ごと食べる
●サプリメントは飲まない。塩分も砂糖もとらない
●成長ホルモンが分泌されるゴールデンタイム22時から2時に寝る
●スポーツジムなど通わず、歩くだけでOK
●冷え性の体は冷やして治す




『週刊現代』3.17


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