加藤のメモ的日記
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| 2012年03月26日(月) |
良い習慣で脳が生まれ変わる(10) |
眼を動かさない人が陥りやすい症状
眼を動かさない時間が長くなりすぎると、視覚的注意の向け方がスムーズに切り替わりにくくなります。長時間パソコンに向かって作業をしたり、テレビをずっと見続けていた場合、外に出ると、周囲の風景が雑然と見えてしまう。これは、永い間、画面に集中していたため、その角度、距離間から視覚的注意の向け方が変わりにくくなっているためだと考えられます。目を動かさない時間があまりにも長い生活を毎日、何カ月も続けてしまうと、簡単には戻らなくなるということがあります。前方の限られた範囲に注意を集中している世界から、抜けられなくなってしまうのです。本人の自覚としては次のように感じる場面が多くなるはずです。
○人から話しかけられた時にパッと反応できなくなる ○周囲の変化に疎くなる ○物忘れを指摘されることが多くなる ○同じことを繰り返し考えがちになる
「人から話しかけられた時にパッと反応できなくなる」というのが、最もわかりやすい話でしょう。
本章のポイントは ●脳の健全な働きを保つには、目を動かして積極的に情報を取ることが必要 ●目を動かす(フォーカス機能を使う) ●視覚的情報が遮断された状態で、耳から情報を取る訓練をする ●書くことによって、情報を脳に刻み込みまとめをしながら考える
情報を脳の中で保持する 見た情報、聞いた情報を後で引き出しやすい記憶にするための意識的な操作には、まず、必要なのは、その情報をできるだけ長く脳の中に留めておくことです。数秒でもかまいません。そのフレーズを頭の中で復唱したり、口ずさんでみたりする。新聞のコラムの書き写しが有効なのは、そういう機会を自然に発生させるからです。ただ黙読するだけでは、情報が次々に流れていってしまいますが、書き写すためにはある程度の言葉のまとまりを一時的に脳の中に保持しておかなければなりません。思わず口ずさみながら書いたりもすると思います。そういう作業の連続になっているところが、書き写しが脳のトレーニングになる第一の理由です。
また書き写しや音読をすると、細部の情報まで確実に捉えることになるので、それ自体もイメージをより具体化し、解釈を深めることに役立ちます。黙読しているだけでは、無意識に単語を読み飛ばしていることがありますが、間違いなく書き写したり、音読したりするためには、すべての単語を見なければならなくなるからです。文章が頭に入ってこないと感じるときには、それを試してみるのも有効かもしれません。
●脳を鍛えるときには、司令塔である前頭葉を鍛えることを意識するとよい ●前頭葉を鍛えるときには、テクニック以前に体力をつけることが大事 ●家事や雑用を積極的にこなすことは、前頭葉の体力を高める訓練になる
『脳が冴える15の習慣』
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