加藤のメモ的日記
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2012年02月06日(月) 水を飲んで若返る(6)

水は生命の基本だ。じつに体の70%は水分なのである。よくいう脱水症状とはこの水分量が減少し、血液がドロドロに濃縮されてしまい脳や肺に詰まってしまう。少し以前に、飛行機の中で突然死として「エコノミー症候群」が話題になった。これも原因は脱水である。少し喉が渇いても頼むのが面倒だったり、トイレのことを考えて飲むのをやめてしまったりしたため、脱水症状になってしまう。そして足の方に血の塊、血栓ができて、動いたとたんに頭や肺の血管などに詰まってしまうのだ。

これは飛行機の中だけではない。オフィスの中でじーっと座って仕事をしている時も似たような状態は起きるから注意が必要だ。実は現代人は全体的に水不足といわれている。いったん、体が脱水症状に慣れてしまうとそれが普通になってしまう。だから、のどが渇いたと感じてから飲むのでは遅い。必要な水分の摂取量の目安は、最低で体重の30分の1とされている。もし体重が60キロの人なら1日に2リットル。できれば20分の1の3リットルならなおよい。ほとんどの人はこの量は飲まないと思う。よって、1日に2リットル飲むぞという意思のもとで、配分を考えて水分補給をしよう。

ただし腎臓疾患のある人は例外である。腎臓が弱かったり病気があると水分を体外に排出できないため危険である。腎臓疾患がなければ副作用の心配がないので試してみる価値は高い。

またお酒や糖分を含んだジュース類はこれに含まない。麦茶などは健康によいとされているが、緑茶はカフェインなどの成分も含まれていて、あまり大量にとり過ぎると胃などに負担がかかる場合がある。水道水にはカルキなどが含まれているので、フィルターで除去するか、ミネラルウォーターにすべきである。

この水にまつわる話で興味深いエピソードがある。イラン革命のときであるが、ホメイニ氏が多くの人々を幽閉してしまった。その中にDRバットマン・ゲリーニという高名な医師がいた。人々は具合が悪くなるとそのゲリーニ先生の所へ行き、診てもらった。かれは診察はするが薬も何もない。病気がわかっていても治療ができない。そこで彼はどうしたかというと、「1日にいつもより3杯多く水を飲みなさい」と指示を出した。

それで2年間の幽閉の期間に、3000人の人が彼の診察を受け、同じ指示を出した。かれは解放されたあと本を出したが、そこで「90数%の病気は水を飲むことで治療できると私は確信した」と書いているそうだ。確かに胃潰瘍などは水を飲むことで胃酸が弱まるし、風邪でも脱水症状を起こすから水分補給は大事である。腎臓結石などにももちろんいいし、この水摂取はあながち無視できないものである。もちろん、すべの病気が水を飲むことで治るとはいえないが、毎日の水分補給は心がけたい。

僕自身この話を聞いてからいろいろ考えて納得し、1日に500ミリリットル入りのミネラルウォーターを5〜6本の飲むようにしたらとても体調がいい。外来診察の時のミネラルウォーターを机に並べて飲みながら診察するようにしたら、以前は外来の終わりぐらいになるとかなり疲れを感じていたのだが、この水作戦を開始してから疲れ知らずで外来ができるようになった。



『不老の方法』


加藤  |MAIL