加藤のメモ的日記
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| 2011年12月25日(日) |
テレビの健康番組で病気になる |
「緑茶でガン予防」はウソ
今は健康にこだわる人ほど、かえって不健康になっている可能性が高いのです。それは誤った情報や常識に踊らされているためで、それなら健康に無頓着な人がはるかにマシだといわなくてはなりません。例えば食べ物の栄養素についてふれた、こんな健康方法がよくあります。
「鉄分が豊富なホウレンソウは貧血予防にいいが、シュウ酸も多く含まれています。シュウ酸は、カルシウムとくっつくと結石の原因になるので注意しましよう。この情報に何の意味があるというのでしょうか。だったら、ホウレンソウを食べたとき鉄分だけ飲み込んで、シュウ酸は吐き出せとでもいうのかと言いたくなります。
ヨーグルトに意味なし
「ビフィズス菌がお腹をきれいにすると聞いたから」と、毎日大量のヨーグルトを食べている人がいます。ヨーグルトを食べると腸内の善玉菌がすぐに増えるわけではありません。大切のことは、善玉菌が棲みつきやすい腸内環境をつくること。このためには、食物繊維が必要となります。食物繊維は、大腸で分解されるのですが、その際、メタンガス、炭酸ガス、水素ガスなどを発生させます。
これらはオナラなどになって排泄されますが、悪臭はありません。さらに、食物繊維が分解されることで大腸の動きが活発になり排便が促され。大腸内の酸性度も高まります。すると酸に弱い悪玉菌の増殖が抑えられて腸内がきれいになり。ビフィズス菌などの善玉菌が増殖していくのです。
つまり、普段から、ごはん、イモ、豆類をしっかり食べていれば腸内に善玉菌は自然に増えていくので、ヨーグルトを食べても食べなくても関係ないのです。また、「タマネギは血液をサラサラにする」とよく言われていますが、これもほとんどマユツバもの。タマネギの血液サラサラ効果を科学的に実証するデータはなく、発表されている論文も「そうだったらいいな」というレベルのものなのです。
それにしても、普通のお茶を「健康茶」と銘打っただけで高く売れ、そこに御用学者のヨイショがあればさらに売れる。そこで大手食品メーカーは資本力にものをいわせて、あれこれと情報を発信し、健康ブームを継続させる。こうしてつくられた巨大なヘルシー食品市場の中で、翻弄されているのが今の気の毒な消費者です。
さらに、テレビは健康長寿のヒーローとして、今年100歳になった聖路加国際病院名誉委員長の日野原重明先生がモリモリとステーキを食べておられる姿をよく報じていますが、これはこれで問題です。日野原先生は、肉を食べているからいつまでも元気でいられるのではなく、健康を維持しているから100歳になってもステーキが食べられると考えるべきなのです。
『週刊現代』
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