加藤のメモ的日記
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2010年11月04日(木) 臨死体験

私は15年前、交通事故に遭って瀕死の重傷を負いました。33歳の時でした。骨盤骨折、頸椎損傷、手首は粉砕骨折、その他骨折多数……。文字通り全身がバラバラ。担当の救急医師が「死んでも何の不思議もない」というほどのひどい状態でした。意識不明が続きました。

その間私は不思議な体験をしていました。ベッドに横たわっている自分を病室の天井から見ていたのです。それからあちらの世界にも行きました、私は大きな光に包まれて至福の長い時間を過ごしたのです。そして奇跡的に意識が戻ったときには、未来の記憶を持って帰って来たのです。そして過去
の記憶も失われていませんでした。

例えば、10年後にソ連が崩壊し、20年後にアメリカが崩壊し、40年後に世界が崩壊することを知ったのです。そしてその通りに歴史は進んでいます。今も……。絶望的な気持ちで毎日を過ごしていました。と同時に、知ってしまったことを確かめなければならないし、もし本当なら何とか伝えなければならないと強く思いました。そしてある日、閃きました。”自分は生かされているだけ”と気付いたのです。

一瞬にして価値観が変わり、生きているだけですばらしという事実を理解したのです。その時自分の生きる道がはっきりと浮かびました。私が事故に遭ったのは15年前。そのころは環境問題といえば公害を指す場合が多く、まだ地球環境など、ほとんどの人が関心を持っていない時代でした。ところが、オゾン層の破壊、地球の温暖化、森林破壊、酸性雨、人口爆発など、世界的な規模で解決に取り組まなければならなくなる環境問題のことをはっきりと知っていたのです。

どうすればいいかもはっきりと知っていたのです。それから、「共生や調和が大切なんだ」と思うようになっていたのです。事故に遭う前の自分とは、別人になっていたのです。それまでの私は、環境問題とは全くの無縁でした。しかし、将来の地球の姿がわかってしまった以上、自分がなすべきことは何なのかは明らかでした。不思議なことに、わずか1年で社会に復帰しました。ありがたいことに、現在は車椅子とは全く無縁の生活をしています。


『地球大予測』


加藤  |MAIL