加藤のメモ的日記
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2010年10月25日(月) 電磁波の恐怖

私たちは快適な環境が健康生活につながるものと信じて疑わなかった。氾濫する家庭電化製品は、すべて便利で快適な生活を謳歌できる道具だった。ところが、この便利で快適なはずの機器が、一方で人体に対して思いもよらない影響を与えているとしたら、これは気軽に見逃せる問題ではない。

電気毛布に限らず私たちの周辺には、高圧電線をはじめとして、電子レンジ、携帯電話、パソコン、ワープロ、ファックス、コピー機、ホットカーペット、エアコン、電気毛布など電磁波を出す設備や製品が氾濫している。そして人工的に作り出された電磁波が、なんと、成体の細胞レベルでの障害を引き起こすというのである。便利で快適な生活を提供してくれるはずの電機機器が、逆に私たちの健康を脅かす凶器になっているとしたら……。

電磁波は遺伝子を傷つけるのではないか。免疫力を低下させてウィルスやガンに対する抵抗力が喪失するのではないか、など不気味なデータが次々と発表されはじめた。だが、欧米先進国が何年も前から大騒ぎしているのに、我が国の官公庁や企業は国民の健康生活となると極めてのんびりとしたもの。どこ吹く風といったところだ。

スウェーデンやアメリカをはじめ世界の先進国が、たとえば高圧送電線と小児白血病との関連を警告し続けているのに、我が国の環境庁や資源エネルギー庁は、「健康に対する有害な影響は認められない」と、開き直ったような発表をしている。果たして本当なのだろうか。はっきりいって私たちは彼らの言うことを信じられなくなってきている。

エイズ禍を招いた非加熱血液製剤の時も、水俣病の認定をめぐった論争の時も、発電用高速増殖炉もんじゅのナトリウム漏れ事故の時も、東京都西多摩郡日ノ出町のごみ処理場のデータ公開の時も、TBSが取材ビデオをオウム幹部に事前に検閲させて放映を中止した騒ぎの時も、すべて同じだった。
この国の役人や企業の幹部たちは、事実をひた隠しする以外に脳がないのか。国民の健康を守るなんて言う意識は彼らにあるのだろうか。
 
電磁波はどのようガンを誘発するのか

電機機器そのものの電磁波規制に関しては、その理由が外圧であれ何であれ、我が国のお役所もそれなりの対応を示したが、人体の健康に対する影響については、欧米先進国の動きをよそに、「無害です、無害です」とくり返すだけ。だがあまりにも前近代的な非加熱血液製剤の前例(薬害エイズ事件)があるので、御用学者のデータをうのみにするほど、私たちもお人よしになれない。

電磁波による健康破壊の実態は、十数年前から特に欧米を中心に明らかになっている。また世界の著名な学者たちが電磁波の影響について、ショッキングな報告を次々と発表し始めたのである。米ジョンズ・ホプキンス大学のジュヌビェーブ・マタノフスキー博士は、「電磁波は人体のDNAなどの遺伝子を構成する核酸に障害を与え、正常な細胞分裂を狂わせてしまう。同時にガン細胞の成長を活性化しガンの発生率を高めてしまう」と警告した。

さらには又ダニエル・ライル博士は、「人体には体外から侵入する細菌やウィルスなどを排除する免疫という働きがあるが、この中心的役割を果たしているヘルパーT細胞の持つ免疫の働きが低周波電磁波にさらされると低下してしまう。つまり感染症やガンなどに対する抵抗力が低下してしまう」と主張した。

なんと人体に無害どころか、無自覚に電磁波を浴び続けると、成体に対して細胞レベルで障害を引き起こし、ガンや感染症にかかりやすくなってしまうというのだ。これらの報告で世界中が沸いた。ヘルパーT細胞というのは、人体の中でその生命を防御するために戦っているリンパ球の一つで、他にキラーT細胞、NK細胞などの仲間がいて、それぞれの役割を果たすため、血液の流れに乗って全身を駆け巡っている。

これらリンパ球の中で、ヘルパーT細胞は、マクロファージという何でも食いつく大きな細胞から侵入異物に関する情報をもらって、攻撃指令を発する役割をしている。そのヘルパーT細胞の働きが電磁波により低下するのだから、戦闘のさいに参謀を失ったようなもので、侵入してきた異物は何の抵抗もなしにのさばり歩くことになるのだ。ガンや感染症が猛威をふるうのは当然の結果だろう。

電磁波が生理学的に人にどのような影響を与えているのか、その詳しいことはまだわかっていない。ある量の電磁波を浴びればだれでもある一定の症状が現れるというではない。この辺、煙草やアルコールの影響と似ているかもしれない。何十年にもわたって毎日たばこを50本、アルコールを日本酒換算でお銚子3本というような量を摂取し続けても80,90才まで長生きする人がいる。

だが疫学的な調査を行なうと、たばこを吸い続けている人は、明らかに肺ガンが多発するし、大量のアルコールを常用する人は、かなり高い確率で肝硬変から肝ガンに至るコースを歩むことになる。電磁波の場合も、人によってその影響力には大きな差があり、敏感に反応する人もいる。本来電磁波による症状は、疲れやすい、目が回る、気分が悪いというような漠然とした訴えが多いが、当人にとっては深刻だ。


『電磁波の正体と恐怖』


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