加藤のメモ的日記
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2010年09月07日(火) 受動喫煙

タバコの煙に含まれる化学物質は”有名物質”ぞろいである。悪臭防止法で規制する特定悪臭物質22種のうちアンモニア、アセトアルデヒドなど9種がある。厚生労働省が濃度指針値を決めているシックハウス症候群関連物質13種のうちホルムアルデヒドなど5種類が含まれている。それらの化学物質を、自分で吸うのが能動喫煙。タバコを吸わない人は、煙の混じった空気を吸わされてしまう。これが受動喫煙である。

タバコの煙は室内に拡散し薄まる。受動喫煙者が吸う有害化学物質の総量は、能動喫煙者と比べたら少ないはず。だが、非喫煙者の感受性はとても高い。わずかでも実際に生じる健康被害は予想以上で、能動喫煙者に近いことがわかってきた。

能動喫煙者が起こす病気は実に多種多彩である。能動喫煙で起こる病気はほとんどすべて受動喫煙でも起こる。大人が受動喫煙を受けたときの影響を米国公衆衛生官報告(2006年版)が明らかにしている。確実な証拠があるのは、肺がん、心筋梗塞、乳がん、喘息の新規発症・悪化、など、全て1.2〜1.5倍となっている。

研究の進行に伴い、受動喫煙者の病気は増えるばかりである。糖尿病、メタボリック症候群、末梢動脈閉そく症、うつ病、うつ状態も。妊婦の受動喫煙で、胎児、新生児、乳幼児の心身に健康被害を起きている。米国小児学会誌によると、喫煙者の乳児の頭囲は、マリファナ、コカイン、飲酒よりも小さく、コカイン常習者と同程度だった。

又出生時の前頭葉容積が7%小さかった。ニコチンが脳の中枢神経に作用し、胎児、新生児、乳幼児の脳容積を小さくした。また知能、精神的不調をもたらす危険は大きい、ということだ。



『健康ライフ』


加藤  |MAIL