加藤のメモ的日記
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2010年08月01日(日) 日本にも大統領制を

選挙戦も中盤にさしかかったある日、私は二度目の帰京をした。一晩だけというあわただしい帰京だったのだが、主目的は外国人記者クラブで行われる単独記者会見への出席だった。後で知ったことだが、外国人記者クラブとしては亀井氏と私を直接対決させたかったようだ。結局は、それぞれ単独での会見となったのだが……。

会見は、彼らの質問に答える形で進んだ。私のリップサービスも手伝って、「日本には大統領制が必要だと思う」という趣旨の発言をしたのを覚えている。ま、別に首相公選制でもよいと思うのだが、4年なり、2期8年なりの任期の間は解任される心配がなく、自分のマニュフェストを実行できる強大な権限を持つリーダーがいたほうが日本のためには良いのではないか、ということを言いたかったのだ。

天皇が日本の歴史の上で重要な役割を果たしてきたこと、その伝統を否定するつもりはない。ただ、未だに皇族に敬語を使うことが原則化しているマスコミの報道姿勢にはちょっと違和感を覚えるし、憲法の第一章が天皇から始まることに違和感があるのも事実だ。だけど、別に今のままの憲法でもかまわない、自衛隊があるのに憲法9条があるのと同じことだ。違和感があろうが、それで世の中が落ち着くのであれば、とくに騒ぎいてることはない思う。ただし、それと政治体制の話は別だ。天皇が憲法の第一章にあろうが、大統領制的な仕組みは必要だと思う。

共和制や立憲君主制よりも王制時代のほうがよい政治がなされた、という意見を最近耳にする。選挙で議員を選び、その議員が立法に関わる政治体制は時に衆愚政治に陥りやすい。もちろん王政であっても、とんでもない人物が王になって悪政が行なわれることもあるだろう。ただ、それはかなり可能性が低いのだという。なぜなら、大抵、王様候補は帝王学を幼少時代からきっちりと学ばされ、優れた側近に守られて育つから、良い政治を行なうものであると考えられているのだ。

私は、共和制における大統領制は衆愚政治を防止するばかりか、世襲による弊害も防止できうる優れた仕組みだと思っている。大統領がダメな人なら4年で代えられる。逆に言えば、4年は代えられないわけだから、優秀な人が就任すれば、世間におもねる必要もなく自分の政策実行に集中できる。最長で2期8年しかその座にはいられないことはわかっているから、就任期間中に最大の効果を上げようと努力もするだろう。まあ、ロシアのプーチンのよなうな首相を退任したあと院政を敷くという例外あはるけど…。

とにもかくにも天皇が首長になるなんてことはありえないわけだから、首相公選制のような仕組みを導入すべきではないだろうか。各都道府県知事はそのような仕組みになっているのに、国の仕組みだけがそうなっていないのは整合性がとれていないのではないか。そのような仕組みだからこそ、首相は圧力団体やそれらにぶら下がる族議員の動向、そして世論を気にすることになり、重要な政策を実行していけなくなっているのではないか。


『ホリエモン徹底抗戦』


加藤  |MAIL