加藤のメモ的日記
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| 2009年06月21日(日) |
細木数子 寂しき魔女の晩年 |
●「カズバァ」と子供に呼ばれ、小遣いに1万円札を●トイ・プードルを話し相手に、朝青龍や魔裟斗の訪れを待つ●「いつかは死ぬ。後継者にゆずりたい」漏らした弱音●東京・大阪での1万円「勉強会」は今も…
東京・神楽坂で彼女の姿はよく目撃されている。「時々散歩してますよ。一人で歩くことはまずないですね。ミンクのコートを着て、若くて体格のいいボディガードを引き連れて、荷物を持たせてね。エルメスのケリーバッグとか。まるで女王様のようですよ。大きな外車(マイバッハ)が彼女の送り迎えに来ます。でも、ここらの道は狭くて一方通行です。だから、1台が止まると当然その後ろがつかえて大渋滞になる。そんなの本人は意に介さず堂々としていますよ」(近隣住民)
彼女とは占い師、細木数子(71歳)のことである。「ずばり言うわよ」をきめ台詞に、高視聴率をたたき出しながら「六占星術を世に出してから30年。原点に戻って充電したい」と語って、昨年3月にテレビから姿を消した。実際は、週刊現代の集中連載(溝口敦氏『魔女の履歴書』によって暴力団との親密交際をあぶりだされた結果にすぎないのだが…。
その後メディアに登場したのは、昨年8月の大相撲のモンゴル巡業に同行する姿が見かけられた程度。彼女は今、何をしているのだろうか。細木は、05年には雑誌(『新潮45』)05年4月号)のインタビューで当時の自身の仕事と金についてこう語っている。
○テレビ出演料(一回、400万円よ。(中略)そのレギュラーが、月に8本。それと、今決まっている特番が4本、これは一本に月1千万円)○携帯占いサイト(300円×3百万人として3億だよ。それが毎月)その他占い本と、公園、鑑定、勉強会、後援…いろんなことで2億ぐらい入る)あわせた年収は17〜8億円ね)この莫大な収入を生んだ細木の占い活動は現在どうなっているのか。民放テレビ局社員が語る。
「09年の年明けにもテレビに復帰、それも改名してなんてうわさもあった。ただ、現場レベルでは起用は難しいということです。この不景気のご時世に1時間400万円とも言われるギャラは出せません。また、最近は内容を問われない無難な番組を制作する傾向があり、スピリチャルは難しい」出版元であるKKベストセラーずの社員が語る。「ホームページでは著書の累計部数が7500万部突破となっていますが、テレビ出演がなくなった影響は大きく、昨年8月に発売された平成21年版の売り上げは、最盛期の3分の1に落ち込んでいます。
細木のお気に入りで、今年4月に引退宣言した格闘家の魔裟斗も一度見かけられている。商店主が語る。「去年12月、夜の8時ごろに、細木さんの家の路地から派手な私服の魔裟斗が『さよなら−」と手を振りながら一人で歩いて行く姿を見かけました。細木さんも通りまで出てきて手を振っていましたよ。泊まってはいないと思いますけど、仲よさそうでした」
両者とも住民が見かけたのは一度ぐらいで、他の有名人が見かけられたことはないという。<死んでも相続者はいない、親族相続は一切なし。昔から言うでしょう、遠い身内より近くの他人って>前出の月刊記事でこう語っていた細木だが、身内に姿を見せる姿も目撃されている。「時折、小学生ぐらいの子供が三人、遊びに来てましたね。家の前の路地で縄跳びしたり走り回っていました。親戚の子供だそうで、「カズバァ」と細木のことを呼んでいました。その子たちが、近所のコンビニに1万円札を握り締めて買い物に来たこともあるそうです。細木があげたんでしょう。鼻のあたり、顔の中心がムクッと大きくて。あの人に似てるんだよね。ここ半年は見かけないけど」(近隣の飲食店従業員)
今年の初詣会で細木はこう語っていたと言う。「あと数ヶ月で71歳になる。私も人間だからいつかは死ぬ。だから、ゆくゆくは後継者にゆずりたい」細木に現在の心境を語ってもらおうと、連日細木邸を訪ねたが、インターホンに反応はなかった、そこで事務所に問い合わせると、担当者はこう語った。「何もないですよ。テレビ出演は当分ありません。『週刊現代』ですよね?ああ怖い怖い。では」全盛期に及ばないとはいえ、安定した収入はある。彼女のもとに駆けつける信者もいる。だがしかし、後継者といえる存在はなく、彼女の日常からほの見えてくるのは、寄る辺ない孤独な老人の姿だった。
週刊現代 5月2日号
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